市立病院建設で財政支援要請 知念那覇市長、官房長官と会談

 
松野博一官房長官(奥左)と初会談した那覇市の知念覚市長(同右)=3日、那覇市

 那覇市の知念覚市長は3日、来沖した松野博一官房長官と就任後に初めて市役所で会談した。知念市長は、新那覇市立病院の建設に必要な財政的支援を求めたほか、那覇港湾施設(那覇軍港)移設については「浦添市との連携を密にし、沖縄県、本市、浦添市で強力に推進していけるよう、最大限努力していきたい」と述べた。

 知念市長は、10月に投開票された同市長選で自民・公明両党の推薦受け、城間幹子前市長の支持表明もあって、共産・立民・社民・れいわ・社大や玉城デニー知事が推した候補を破って当選した。

 冒頭のみ公開された会談で、知念市長は「新那覇市立病院の建設にかかる沖縄振興公共投資交付金(ハード交付金)は、県から2023年の配分額が計画の6割減になる見込みと伺っている」と述べた。

 また、「今回の選挙では、『市民のために、市民とともに』の立場に重点を置きつつ、政策を訴えてきた。政策の実現には、十分な財政措置や制度設計など、国の格別な理解と協力が不可欠だと認識している。今般の那覇市長選で生まれた新たな潮流を、未来へ確実につなげるためにも、特段のご高配をお願いしたい」と強調した。

 会談後、知念市長は新那覇市立病院について、ハード交付金だけでなく防衛関係予算の活用も含めて国と検討していくことになるとの見通しを示した。その上で、「関係省庁に責任を持って指示するという言葉は、官房長官からいただいた。それなりの期待があると捉えている」とした。

 国との関係性では、「良好な関係を築いていきたい。沖縄や那覇の諸問題を解決していくには、市や県単独ではどうしようもないものが多々ある。制度をいろいろ活用しながら、しっかり県民、市民のためにやっていくのが私の使命だと思っている。良好な関係を築きながら、そういうことを実現していきたいというのが、私の基本的なスタンス」と語った。

(記事・写真 宮古毎日新聞)


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