参院選公開討論会 経済振興や基地問題で論戦 JC主催

 

クロストークで熱い論戦

 古謝氏(伊波氏に質問)「現職は実績が問われると考えています。この6年間で、沖縄経済のために何を実現したのかを教えてください」

 伊波氏「全部内容のある質疑しかしてませんので、当然何らかの成果は出しています。日本の経済を変えたいということでやっています。経済だけの話にはなりませんが、日本では米軍が守るべき基準が守られていない。2000年にあった環境原則の日米間の合意を守らなきゃならない。そういったことを含めてずっとやってまいりました。(会計年度任用職員制度については)今度はそれをしっかり守らせると。そういったことをやっております」

 金城氏(伊波氏に質問)「台湾有事ということが言われていますが、どう対処していくべきだとお考えでしょうか」

 伊波氏「国は自衛隊ミサイル基地を宮古、石垣に作りました。有事になれば、住民はどうするんですかと。ジュネーブ条約の追加議定書で、国は国民を戦争から守らなきゃいけないとなっています。国は空白地帯だから基地を作るんだと言ってますけども、それは危険を呼び込む仕組みになっているということを強く指摘してます。台湾有事に対しては交渉で解決させる、日本が仲介をすると。ウクライナの話で停戦を仲介するべきだというのと同じです」

 山本氏(古謝氏に質問)「観光以外の、何かもう1個軸があったらいいんじゃないかなっていうところを聞いてみたいです」

 古謝氏「先ほど山本さんが言った政治家任せだけじゃなくて、みんなで考える。それ僕も大好きでして、こうした未来は僕も掲げてるんです。多世代による未来の沖縄を考えるワークショップを実施して、より良い未来の実現に向けたロードマップを策定することを訴えています。県民の皆様と共に未来を考えていきたいです」

 金城氏(古謝氏に質問)「財源論についてどうお考えなのか、お教えいただければと思います」

 古謝氏「減税は1つの手段としてはあり得るとは思いますが、消費税の税収が20兆円で、これをどう賄うのかという問題がある。生活困窮者に対する支援を進めた上で、税体系をどうするかというのは全体として議論を深めるべきではないかと思います。財源は当然長期的には考えていかないといけない問題ですが、直近のコロナ禍や世界情勢の不安定化による物価高に対しては、赤字国債も止む無しかなと考えています。経済的な不況を打破して、成長軌道に乗せた上で、今後のプライマリーバランスも考えていくべきではないかと思います」

 伊波氏(古謝氏に質問)「明日効果のある政策という意味で、5%減税をやるべきだと思っております。消費税を5%にしていくことについてはどうお考えですか」

 古謝氏「減税は1つの手段としてはあり得るとは思っていますが、それがすぐできるかというと必ずしもそうでもない。システム変更等もありますし、明日からできる政策とは思ってはおりません。まずは生活困窮者対策や、観光業、交通産業など、業績が悪化した産業に対して支援の拡充に取り組む。重要な産業が2年以上にわたり影響を受けているので、しっかり支援をすることでこれからの観光需要を取り込む。そうした体制を整備していくことが大事だと考えています」

 金城氏(山本氏に質問)「スクランブル放送とはどういうことでしょうか」

 山本氏「見てないのにお金を徴収されるのはおかしいから、見たい人だけ払えばいい。見たくない人はお金を払わなくていいということです」

 伊波氏(山本氏に質問)「NHK党はNHKをぶっ壊すということのみが政策なのでしょうか」

 山本氏「それ以外にもたくさんの政策をウェブサイトで紹介しています。ご覧なっていただければ嬉しいです」

 古謝氏(山本氏に質問)「沖縄のNHKに対して訴えたいことはありますか」

 山本氏「沖縄の徴収の取り立てはかなりやばいと聞いています。ドアに足を突っ込んだりして。それはちょっと怖いので、どの県だろうと止めて欲しいと思う次第です」

 伊波氏(金城氏に質問)「台湾有事が日本有事になった時に、沖縄が戦場になることについてはどのように考えていますか」

 金城氏「中国の軍事力強化が非常に激しい。私は軍事バランスを崩すのが一番まずいと思っています。中国が軍事力を上げているなら、こちらも抑止力を上げざるを得ない。これでもって島民を守る。何も起きないようにしたいという思いは、伊波さんと同じです」

 古謝氏(金城氏に質問)「沖縄振興計画の効率化を図るとしていますが、具体的にどこに無駄があって、どう効率化が図れるという考えでしょうか」

 金城氏「政府が本社で、地方が支社という経営体として見ることが必要だと考えています。沖縄振興計画の中で、沖縄はこういう無駄を省きましたという実績を作って、全国のモデルになる。沖縄が会社立て直しのような部分で、先端を走ることが大事だと考えたわけです」

 山本氏(金城氏に質問)「NHKをぶっ壊すっていうテーマは、いろんな政党の皆さんやっちゃってもいい話だと思うんですけど、どう思われますか」

 金城氏「私は『ちむどんどん』を見てるので、見てて払わないということは失礼であるかと思います。全く見てないという立場であれば、やはり拒否できるのかなという考えです」

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長嶺 真輝

投稿者記事一覧

ながみね・まき。沖縄拠点のスポーツライター、フリーランス記者。
2022年3月まで沖縄地元紙で10年間、新聞記者を経験。
Bリーグ琉球ゴールデンキングスや東京五輪を担当。金融や農林水産、市町村の地域話題も取材。

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