沖縄-韓国&台湾線販売再開 ソウル市民「めっちゃうれしい」

 

韓国で渇望 沖縄旅行熱

 沖縄大学への交換留学経験がある、韓国・ソウル在住のパク・ヒジンさん(36)は、今回の訪日観光客受け入れと那覇空港国際線復活について「めっちゃうれしい。(韓国との直行便が再開されたら)こっちの友だちにも教えてあげたい」と喜ぶ。

 韓国の人々は海外旅行に出かける人が多い。2019年の国民の出国率は日本16%、中国11%に対し、韓国は55.4%と東アジアでは断トツだ。単純計算すると、国民の半数以上が毎年海外に行っていることになる。

 気軽に海外旅行に行けない今、韓国では国内旅行の需要が激増し、観光地でもある済州島は「レンタカーは3日で5万円ぐらいに跳ね上がっています」(パクさん)と、レンタカー不足で価格が高騰する沖縄と同じ課題を抱えている。航空券もかつての国際便より高額になっているといい「(海外に)普通に行けるようになったらみんな飛び出すと思う」と話す。

 韓国では若者層の間で、三密を避けることのできる登山など「山のアクティビティ」が大ブームになっているという。昨年7月に「奄美大島、徳之島、沖縄島北部及び西表島」が世界自然遺産に登録されたことは、一般的には韓国で知られていないというが、パクさんは自身が沖縄で暮らした経験から「沖縄の海はもちろん、山もすごいです。もっと自然遺産を周知できれば、たくさんの集客ができるはず」と話す。「韓国の人は旅行情報をYouTubeから拾うので、インフルエンサーの協力を得ることで大きな予算をかけずに効率よくプロモーションができると思います」とアイデアを出す。

 伊平屋村出身で、現在はソウル市内で美容室「YiPi hair」のオーナーを務める大見謝友和さん(35)。韓国トップクラスのヘアデザインコンテストで審査員を務めるなど活躍している。

 大見謝さんは「沖縄での二拠点生活を進める準備をしていたので(直行便が再開すれば)うれしい」と話す。「お客さんはいつも『日本に行きたい』と話しています」と、韓国人の日本旅行への熱を日々肌で感じている。

 現状では「韓国の人々の旅行先としてベトナムやハワイに人気が集中しています。隔離期間が前々からないからです」とその“渡航の快適さ”が有利に働いていると指摘。6月以降は韓国も隔離や検査が免除される。「入国時のわずらわしさがなくなれば、みんな一気に日本に向かうと思います」と考えている。

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 今回の政府方針に「超が10回付くほどうれしい」と話すのは、那覇市の台湾留学支援塾「ニーハオ台湾」の塾長・平良佑司さんだ。「留学に行く子が台湾を往復する時に、一度成田や関空を経由しないといけないので、時間的にも金銭的にもロスがあった。留学に行きたいと思う人も増えるでしょうし、台湾に出店するなどビジネスのつながりも強化されるでしょう」と歓迎する。

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