【沖縄復帰50年式典】古酒仕次、舞踊、空手 伝統文化でレセプション彩る

 
揃った動きで民舞を披露する南風原高校郷土芸能部の学生たち=15日、沖縄県宜野湾市の沖縄コンベンションセンター

 15日に沖縄県宜野湾市の沖縄コンベンションセンターで開かれた「沖縄復帰50周年記念式典」の第2部・レセプションでは、沖縄の伝統舞踊や伝統空手などの名手が演舞を披露し、参列者と共に復帰50周年を祝った。司会はラジオパーソナリティーなどで活躍する沖縄出身のジョン・カビラさんが務めた。

首相、知事らが甕に泡盛注ぐ

 岸田文雄首相は挨拶で「沖縄の伝統、歴史を感じるとともに、将来に向けた沖縄の可能性を実感できるものになると期待をしています。皆さんと共に、沖縄文化の豊かさと、そして沖縄の持つ可能性に思いを巡らせる機会にしたいと存じます」と述べた。

 続いて登壇した玉城デニー県知事は「私達ウチナーンチュの文化は平和を愛し、人を思いやるちむぐくるが生み出した世界に誇れる文化であり、決して平坦ではなかった沖縄の歴史を乗り越え、うやふぁーふじ(ご先祖様)が私達に繋いでくれたかけがえのない宝物です」と紹介。「沖縄文化の根底に流れるちむぐくるを忘れずに努力を重ね、次世代へ継承し、ちむどんどんするような新しい文化の創造へ繋がるよう、精一杯取り組んでまいります」と決意を語った。

甕に泡盛を仕次する玉城デニー県知事(左)と岸田文雄首相

 次に行われたのは、アトラクションの開始を宣言する「古酒仕次の儀」。カビラさんは泡盛の仕次について「一番年月の古い親酒と呼ばれる古酒泡盛に毎年新しい酒を継ぎ足しながら、成熟した味わいを絶やさず、限りなく堪能することができる。先人たちの知恵です」と紹介した。

 首相や知事など式典で登壇した関係者らが4組に分かれて大きな甕(かめ)に同時に泡盛を注いだ。壇上の中央で仕次をした玉城知事と岸田首相が談笑する様子も見られた。

人間国宝、南風原高校郷土芸能部が華やか演舞

志田房子さんと宮城幸子さんによる「かじゃでぃ風」

 アトラクションのオープニングを飾ったのは、国の重要無形文化財の保持者で「人間国宝」の志田房子さんと宮城幸子さん。祝いの場で披露される琉球舞踊「かじゃでぃ風」を厳かに披露した。

 南風原高校郷土芸能部の12人は民舞「黒島口説」を踊り、若々しい舞いと快活な歌声で会場を魅了。地謡を担った人間国宝の城間徳太郎さんと若手演奏家の鮮やかな音色も華を添えた。

空手の団体演舞を披露する(左から)上村拓也さん、金城新さん、喜友名諒さん

 沖縄発祥とされる空手の団体演舞では、東京五輪空手男子個人形金メダリストの喜友名諒さんに加え、金城新さん、上村拓也さんの劉衛流龍鳳会のメンバー3人が流派を代表する形「オーハンダイ」などを力強く披露。個人演舞では沖縄を代表する流派の大家4人が形を行った。

宮沢和史さんら フィナーレで熱唱

「さとうきび畑」を歌う新垣勉さん

 全盲のテノール歌手・新垣勉さんはピアノの生演奏と共に「さとうきび畑」を披露。深みと伸びのある歌声で、沖縄戦の悲しみを表現した歌詞を歌い上げ、参列者と共に沖縄の歴史に思いをはせた。

 那覇高校合唱部はTHE BOOMの「太陽(ティダ)アカラ、波キララ」を合唱。THE BOOMの元ボーカリスト・宮沢和史さんも曲の中盤から登場し、学生の綺麗な高音の歌声をバックに熱唱した。

「シンカヌチャー」熱唱する(左から)平田大一さん、宮沢和史さん、大城クラウディアさん

 最後はカビラさんが琉球、沖縄の歴史を映像と共に振り返り、「さあ未来へ、世界へ、新時代沖縄、始まりの空へ。国内、海外、県人会のエイサー団体の皆様とともにちむどんどんする芸能コラボレーションをお届けします。はばたけウチナーンチュよ」とナレーション。宮沢さん、大城クラウディアさん、平田大一さんらが創作エイサーなどと共にTHE BOOMの「シンカヌチャー」を歌い、フィナーレを飾った。

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長嶺 真輝

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ながみね・まき。沖縄拠点のスポーツライター、フリーランス記者。
2022年3月まで沖縄地元紙で10年間、新聞記者を経験。
Bリーグ琉球ゴールデンキングスや東京五輪を担当。金融や農林水産、市町村の地域話題も取材。

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