沖縄市長選まで3週間 候補者の桑江朝千夫氏インタビュー
- 2022/4/4
- 政治
4月24日に投開票される沖縄市長選まで、あと3週間。”選挙イヤー”の渦中にある沖縄において、市長選挙としては1月の名護、南城、2月の石垣に続き4市目となる。これまでの3市は全て自民、公明が推す候補が「オール沖縄」勢力の候補を破り、当選した。沖縄市は県内41市町村の中で那覇市に次いで2番目に多い約14万の人口を抱える。7月に予定される参院選、天王山となる9月の県知事選の結果を占う意味でも注目の選挙となる。
現時点で、現職で3期目を目指す桑江朝千夫氏(66)=自民、公明推薦=と、新人で前市議の森山政和氏(73)=立民、共産、社民、社大、にぬふぁぶし推薦=が立候補を表明している。素通りする観光客をどう呼び込んで地域活性化につなげるのか。さらに、貧困対策、子育て支援などにどう取り組むのか。
HUB沖縄では予定候補者の2人にインタビューを実施。本記事では桑江氏に出馬を決意した理由や注力する政策を聞いた。
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沖縄市長選まで3週間 候補者の森山政和氏インタビュー | HUB沖縄
ーーー出馬を決めた理由を教えてください。
新型コロナウイルスの影響で予測もしなかった状態が2年間続き、改めてやらないといけないことが多く出てきました。コロナの収束が見えない中で2期目までに成就した公約を生かし、経済を再生させるのは私がやるべきだと思い、出馬を決めました。
沖縄アリーナができ、こどもの国の動物園もバージョンアップしています。それをまちづくりに生かしていく。来年にはバスケットボールのFIBAワールドカップもアリーナで開かれ、どうしても成功させないといけない。その先頭に立っていきたいという思いがとても強いです。
ーーー2期8年で有権者にアピールしたい実績は何でしょうか。
一番は沖縄アリーナの完成です。バスケットボールBリーグの琉球ゴールデンキングスを中心に、様々な音楽コンサートやイベントが開かれています。菅義偉前総理が官房長官の時代に、(支援を)お願いに行った時は「(収容人数は)1万人の必要があるのか」などの意見もありましたが、先日菅前総理が来沖した際には「やっぱり市長が正しかった」と言ってもらえた。アリーナの完成は経済界も喜んでくれています。
こどもの国はホワイトライオンが来て、猛獣舎もでき、何度行っても良いという面白い場所になっています。モータースポーツマルチフィールドもでき、今後この施設を活用して自動車関連産業を誘致したいです。
ソフト面でも65歳以上のインフルエンザワクチンの予防接種、肺炎球菌のワクチン接種、中学卒業までの子ども医療費の無料化を実現しました。待機児童はまだゼロには到達していませんが、受け皿はこの2期8年で倍以上になりました。2020年の税収も就任前の13年から比べると26億円増えました。
ーーー今後、さらなる経済振興に向けてどのような政策を進めていきたいですか。
まずはこどもの国や沖縄アリーナを活用し、客を引き込みたい。昨年末、市内にホテルが2つ建ち、旧サッカー場跡地でも来年の完成に向けてグレードの高いホテルが建設中です。ホテルから市内に人が流れ、滞在型の観光をする方が増えていくと思います。
あと胡屋十字路から胡屋北交差点の拡幅が国の事業で始まりますので、交通結節点を整備する「バスタプロジェクト」を打ち出します。効率的な路線バスの運用や、公共交通の利用促進による渋滞緩和を図っていきます。
ーーー福祉や子育て政策はどうでしょうか。
貧困対策をしっかりやっていこうと思ってます。昨年の衆院選3区で島尻安伊子さんが国政に返り咲いたのは、「貧困対策を島尻がやったんだ」と有権者が認識したからだと思っています。つまり、貧困対策への期待が集まっている。若年妊産婦の居場所づくりを進めていますが、さらに具体的に対策を進めていきたい。連鎖を断ち切る仕組みをつくります。
18歳以下の子どもたちに対しては、学業を続けたい子は続けるための支援、技術を持ちたいなら、技術を持てるプロセスのお手伝いをしたいと思っています。安定した企業への就職につなげることも、貧困を断ち切るための手段だと思います。
ーーー最後にコロナ対策を教えてください。
沖縄市はワクチンの接種率が低いので、そこを反省し、まずは3回目のワクチン接種を強く呼び掛けていきます。プレミアム付き商品券も人気ですので、活用して消費を喚起していきたいです。