国内唯一に日本一! 本部町の山の魅力が止まらない
- 2022/3/29
- 食・観光
日本で最初に「アセローラ」を栽培したのは
本部町の特産品の1つにアセローラがある。
アセローラの原産地は西インド諸島や中央アメリカと言われており、それらの地では人々の健康維持に欠かせない「神の果物」とされる。特にプエルトリコでは国を挙げて厳重管理しており、国外に持ち出す場合は特別な手続きが必要だという。
プエルトリコと言えば、世界に2つしかない「塩分を含む川」のある1つで、もう1つが本部の塩川であることにも不思議な縁を感じる。アセローラにはビタミンCがレモンの約34倍含まれ、美肌効果や風邪対策、眼精疲労・筋肉疲労の回復やシミ対策にも期待が見込めるという。
日本におけるアセローラ栽培は、1958年名護の農業試験場から始まった。その後1982年に本部町出身で農業の研究をしていた並里康文さんがアセローラを本部町の特産品にできないかと考え栽培を手掛けたところ、沖縄の亜熱帯気候と昼夜で寒暖差のある土壌がアセローラにうまくハマり、今日では本部・糸満を拠点として日本のアセローラ生産量全てを沖縄産が占めるまでになった。
今や日本各地で飲まれるアセローラドリンクも、本部が発祥地になるようだ。
本部町並里にはアセローラ農家直営の加工品直売所アセローラフレッシュがあり、そこで味わえるキンキンに冷えたアセローラフローズンは、酸味と甘さのバランスが絶妙で一口食べるとクセになる。実はこのアセローラフローズン、「2015年のニッポン全国ご当地おやつランキング」で見事1位を獲得しているのだ。
直売所では他にもアセローラを使ったユニークな加工品、アセローラジャム、ゼリー、ピクルス、酢、アセローラうどんなども販売されている。アセローラの初出荷時期が5月12日頃ということにちなみ、5月12日は「アセローラの日」として認定され例年イベントも開催されている。
美ら海水族館、海洋博の他にもまだまだ魅力溢れる本部町。世界自然遺産に登録されたやんばる3村と共に、沖縄の新たな観光コンテンツ創出を期待したい。