コロナを機に7月大幅リニューアル 久茂地の人気店「Casa Trunq」

 
提供写真:店内テーブル席

 沖縄県内でレストラン運営、菓子製造販売、eコマース事業を展開する株式会社トランクは、那覇市久茂地にある「Casa Trunq(カーサトランク)~洋食堂、ワインと檸檬~」を2020年7月1日(水)「Casa Restaurant(カーサレストラン)」としてリニューアルオープンした。

 旧「Casa Trunq~洋食堂、ワインと檸檬~」は、2018年5月15日に那覇市久茂地にオープンしたばかりの新店舗であり、常に人で賑わう繁盛店だった。

 繁盛店だったため「実は変えたくなかった」と話すのは代表取締役を務める野間 謙策(のまけんさく)氏。“新型コロナウイルスがきっかけになった”というリニューアルの真相と、がらりと変わったリニューアル内容について話をうかがった。

スタッフのレベル向上がきっかけ。コロナを機に実現

 以前よりスタッフに対し、独自の厳しさを持って接してきた野間氏。「Casa Trunq~洋食堂、ワインと檸檬~」は2018年5月にオープンして以来、明るくカジュアルな空間と手軽な料金設定、親しみやすい接客等により人気を博していたが、ある日、ワインの知識や料理の技術、サービスなど、スタッフのレベルが上がりすぎていることに気づいたのだそう。そして“今よりもっと素材や生産者にこだわり、スタッフのレベルが試されるようなやり方に変えるべきなのではないか”と考えるようになったという。

 とはいえ繁盛店をすぐに変えるわけにもいかず延び延びになっていた中、新型コロナウイルス感染拡大が世界中に猛威を振るった。株式会社トランクが運営する飲食店は、緊急事態宣言より早い段階で、全店舗「休業」に踏み切った。

 休業期間中、野間氏は2つの考えに至った。ひとつは頭の中にあったリニューアル計画を、このタイミングで詰めるべきだということ。もうひとつは「Casa Trunq~洋食堂、ワインと檸檬~」は繁盛店が故に混雑することもあったため、休業後はソーシャルディスタンスが保たれた“安心して食事ができる環境”に変える必要があるということだった。

 そうして休業期間中に練りに練った考えを、7月1日(水)、実現するに至った。

“実はどんな料理よりも気を遣ってくれている”お母さんの味がコンセプト

7月コース内の一品:ヒラマサのソテー ビネガーとパセリ

 リニューアル後のコンセプトは『カラダに感じる料理を。包み込む無償の愛を』。リニューアル前からあった「Casa(カーサ)」はイタリア語で「家」という意味。リニューアル前は『まるでお家にいるように、気軽に。』という意味で活用していたが、リニューアル後は“お母さんが作ってくれるご飯”をイメージし『包み込む無償の愛』という言葉で表現した。

 『お母さんがつくる料理は、実はどんな料理よりも気を遣ってくれている』と野間氏は語る。幼少の頃、実家で食べていたご飯は、近くの畑で採れた野菜や、近所の豆腐屋で購入した豆腐など“すぐにダメになるけれど新鮮で身体に優しいご飯”だったそうだ。

 「Casa Restaurant」の「Casa」には、そんな“母の優しさ”を込めた。どこにでも美味しいものが届く時代だからこそ、シンプルで体にいいものを使用した、素材や調理法に気を遣った料理をお客に提供していく覚悟と想いが込められている。

 リニューアル後は子ども連れの来店は受け付けず、“大人が楽しむためのお家空間”を提供していく方針だ。

コース料理×ペアリングを楽しめるボタニカル空間へ

店内全体に植物をあしらい、ボタニカルな空間を演出

 リニューアル後、内装・料理ともに大きく変わった。店内は、木製のアンティーク家具や大きなステンレスのキッチンカウンターを配置し、店内全体にあしらった植物でナチュラル感を演出。まるでお店全体が深呼吸をしているようなボタニカルな空間に仕上がった。

 また、以前より照明を暗くすることで、ワインでほろ酔いになっても顔色を気にせずにリラックスできる、落ち着きのある空間となっている。

 もちろんソーシャルディスタンスへの配慮は徹底した。以前は45席あった席数を30席以下に減じ、同席の友人とも距離を確保できるよう、比較的縦長のテーブルを採用。会話に支障が出ない程度に距離が保てるテーブルで食事を楽しむことができるようになった。

ギリギリ乾杯ができる程度の距離感

 そして今回、大きくリニューアルしたのは料理の内容・楽しみ方だ。リニューアル後はTPOに応じて使い分けられる「2部制」で食事を提供する。一部は18時~21時30分、コース料理のみの提供。そして二部は21時30分~midnight、大人のbarタイムとしてアラカルトで楽しむスタイルとなる。

第一部『母なる大地からの恵、一皿一皿に愛をこめて』

7月コース内の一品:茄子とキウイ リコッタ、ミント

 一部で提供されるコース料理は8品/4500円(税抜)の1種類のみ。コース料理は月替わりで提供。7月のコース料理には、+2500円でワインペアリング(コース料理1品ごとに1杯)を追加することができる。(月によってワインペアリングの金額は変動するが、基本2500円前後の価格で提供するとのこと)

 8品4500円のコースというのは破格だが、野間氏いわく『かなり頑張った』とのことだった。食材や調理にはこだわりながらも、「コース料理の敷居を下げたい」「カジュアルに楽しんでもらいたい」という想いから、ギリギリの価格で提供することとなった。

7月のコース内の一品:和牛のソテー フォン

 通常一品ずつ提供となるコース料理だが、テーブルが縦に長いため、ゆっくりと食べたい人にはテーブルに2皿置くこともできる。ルールに縛られすぎないカジュアルさも、コースの敷居を下げたいが故のこだわりだろう。

 またペアリングワインは、日本ソムリエ協会認定のシニアソムリエなどがそれぞれの料理が際立つようなワインを選定するため、料理の味わい方もワインとともに変化を楽しめる。料理によってはソムリエの“遊び心”が加わっているものもあり、発見や驚きなど好奇心ごと五感が満たされるひとときとなる。コース料理だけの食事もできるが、筆者はペアリングを強くおすすめしたい。

 コースの楽しみは料理だけではない。旬の食材たちに彩りを添える一皿一皿は全て、料理に合わせて選ばれたやちむんの皿で提供されるため、目でも楽しむことができる。

 季節の美味しい食材をふんだんに使用した、品数たっぷりのフルコース。見た目も楽しめる器に盛られ、12か月の旬とともに提供するのが第一部というわけだ。月に1度、“1万円以内でたっぷりと贅沢な時間を味わい尽くす日”として利用するのも良いかもしれない。

第二部『Wine Bar Time(21時30分~midnight)』

アラカルトメニュー:マンステールとマッシュルーム、玉ねぎのタルトフランベ

 21時30分からスタートする第二部は、遅い時間に夕食を食べたい客や2軒目に利用したいという客に向けてつくられた。チャージ500円+アラカルトでワインや料理を注文できるスタイルだ。

 好みの料理とワインを気軽に、1品1杯から楽しむことができる。一部のようなペアリングはないが、ソムリエに料理に合うワインを尋ねることはできるため、少しの量をつまみながら、軽く(もしくはお酒をたくさん)飲みたい人におすすめだ。

がらりと変わった「Casa Restaurant」ご褒美にも、気軽に一杯にも

 6月28日にレセプションが行われた「Casa Restaurant」。カジュアルな空間から落ち着きのある空間に変わり、料理もコース料理ととても風変りしたように思ったが、やはり変わらずフレンドリーに接してくれる店員さんの接客にホッとした。

 ハイレベルな料理を楽しませてくれながらも、けれどやはり、そこにいる人が温かく接しやすい、もとい楽しく酔っ払うことができる美食空間は健在で、それがとても嬉しく思った。

 新型コロナウイルス感染を心配しながら過ごさなくてはならないご時世になってしまったが、だからこそ見える店側の心配りに気付けたことで、食事はより一層美味しくなるのかもしれない。

Restaurant Time 18時~2130(20 L.O.)

「シェフのおまかせコース」/8品:4,500円(税抜)

デザート、コーヒー、紅茶付きは、+1,000円(税抜)

ワインペアリング(コース料理1品ごとに1杯)+2,500円~(税抜)

[7月のコース料理]

・グリーントマト

・枝豆のスープ じゅんさい

・茄子とキウイ リコッタ、ミント

・地鶏とフォアグラのズッキーニ、ピスタチオ

・太刀魚のフリット サフラン、魚介の出汁、檸檬

・フルーツトマトのスパゲティーニ

・ヒラマサのソテー ビネガーとパセリ

・和牛のソテー フォン

Wine Bar Time   2130分~midnight

アラカルト料理各種(価格はすべて税抜き)

・季節野菜のマリネ 600

・ゴルゴンゾーラムース 全粒粉のバゲット 450円

・牛ヒレ肉とズッキーニのカルパッチョ 1,200円

・ベーコンと玉ねぎのタルトフランベ 800円

・マンステールとマッシュルーム、玉ねぎのタルトフランベ 1,200円

・フォアグラのソテー 葡萄のソース 1,600円

・じゃが芋のフォカッチャ ラルド 350円

・檸檬のカルボナーラ スパゲッティーニ 1,100円

・自家製リコッタサラータ、トマト、バジルのオレキエッテ 1,300円

・オーストラリア産 鴨むね肉のロースト キャラメリーゼオレンジソース 1,900円

・ニュージーランド産 牧草牛ヒレ肉のレアカツ 赤ワインソース 2,300円

・旬のフルーツタルト 600円

・マスカルポーネアイスのアフォガード カカオ 600円

など

※Wine Bar Timeは、1名につき500円のチャージあり

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公式サイト : https://casatrunq.jp/

公式Facebook:  https://www.facebook.com/casatrunq/

公式Instagram:  https://www.instagram.com/casatrunq/

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三好 優実

三好 優実

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香川県出身・沖縄移住歴6年目のフリーランス編集者・ライター。主に沖縄県内の観光・グルメ・経済について執筆。シリーズ本「香川県あるある」の著者。

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