安い商品を「買うだけで社会貢献」の理由 食品ロス削減ショップ
- 2022/2/27
- 社会
プロテインが9割引きの500円、コーラ1本30円。この激安価格のお店で提供されているのは、賞味期限や破損、規格外などさまざまな理由で「まだ美味しく食べられるのに捨てられてしまう可能性のあった食品たち」だ。沖縄県内でこの食品ロス削減ショップ「ecoeat(エコイート)」を2店舗運営するのは、学習塾の運営などを行う合同会社琉人(那覇市)。「賞味期限切れの食品を売っている」と聞くと無条件に驚く人も少なくないだろう。同店は食品ロスについて正しい知識の啓発活動を行うと共に、余剰分の売上を食品ロス削減と生活困窮者支援に充てることを掲げている「買うだけで社会貢献につながるお店」だ。
まだ美味しく食べられる食品たち
ecoeatは、西日本を中心に全国14店舗を展開しており、そのうち沖縄県内では糸満兼城店が2020年9月に、那覇与儀店が翌21年7月にオープンした。
食品ロス低減を目指す「NPO法人日本もったいない食品センター」(大阪府)を主幹に各地の正会員企業が運営しており、まだ美味しく食べられるのに廃棄される可能性のある食品を主にセンターが仕入れ、各店舗へと供給している。また、各店舗独自に地域の食品ロス削減のために地域の企業から独自に仕入れる商品もある。
ここに集まる商品は、いわゆる「賞味期限切れ」の他にも、「賞味期限が間近」「生産はしているが流通がストップされた」などの理由で廃棄予定となったものばかりだ。炭酸飲料、お菓子、冷凍食品などなど。箱に積まれてやってきて、危うくゴミ扱いされるところだった食品たちは、どれもこれも、まだまだ美味しく食べられる。