「言われてやるのではなく、自分からやる」伊平屋村の名嘉律夫村長に聞く(下)

 
伊平屋島で生産される長粒種米(2021年10月中旬撮影)

 名嘉律夫・伊平屋新村長へのロングインタビュー最終回。名嘉氏は何度も「意識を変えなければ」と強調する。たとえそれが容易でなくても、時間が掛かってでも、そうしない限り島は生き残れないと腹を括っている。

 インタビューの第1回目はこちら(https://hubokinawa.jp/archives/11671)。そして第二回目も参照ありたい(https://hubokinawa.jp/archives/11701)。

六次産業化で稼げる農業を目指したい

――職員の採用についてですが、夫婦は職員に採用しないとの縛りがあるんですか。

 「縛られています。たとえ配偶者が職員であっても資格を持ち能力のある人は、それを撤廃して島内から積極的に採用します。

 他にも改めたいのは、村が出している婚礼祝い金です。島内で挙式すれば100万円を出しています。しかし今は出会いの幅が広がり、例えば那覇や名護で挙げて、また島で挙げています。新郎新婦や家族には2度の挙式は負担だし無駄ですよね。

 この100万円を子育てや島発ち(中学を出て島を出る)に使った方がよいです。小学校低学年の基礎教育が大事なので、しっかりサポートしたい。学業と仕事経験を積んだ若者が再び帰りたい島であってほしい。そのために使いたいんです」

――農業も既存のものでなく、新たな取り組みもあるようですが。

 「基幹作物のサトウキビは、作るにも(黒糖を)売るにも補助金では将来性が見込めない。島では『琉球泡盛テロワールプロジェクト』(島産の長粒種米を原料にした泡盛造り)の呼びかけに応じ、長粒種も作っています。この長粒種を泡盛だけでなく、カレーやピラフ、リゾットにも提供できるように取り組みたいです」

――田んぼでアイガモのヒナを放てば減農薬にもなり、成長すれば肉も取れますね。

 「直営レストランを作って六次産業化し、稼げる農業を目指したいです。使われていない農地も多いので、可能性はあります。

 今までのように、作ればJAが買い取ってくれるというのではなく、いい物を作れば高く売れるという意識。生き残るためにも、買う側が求めるおいしい米を作れるかが大事。SNSを活用して自分たちで販路を開拓できるまでになれば占めたものです。

 新しくできるライスセンターでは、鮮度品質を保てるようにしますので、いいものを作る意識を持って励んでほしいです」

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