2人続けて村長が不祥事で辞職 伊平屋村の名嘉律夫新村長に聞く(上)

 
名嘉律夫村長

 沖縄県の最北端と言えば、多くの人は国頭村の辺戸岬を思い浮かべるかもしれない。しかし辺戸岬より北に位置するのが県最北の有人島、伊平屋村だ。海と山に恵まれ、「天岩戸伝説」の残るクマヤ洞窟のある神秘の島であり、第一尚氏発祥の地と言われる歴史の島でもある。

 近年は人口減少に悩み、また現職の村長が2期続けて不祥事を起こすなど、閉塞感が漂っている。元村長は村のゴミ焼却炉を巡り、既に契約していたにもかかわらず別の業者と契約を結び二重契約で訴えられ、敗訴が濃厚になりリコールが成立する寸前、辞職して選挙に挑み落選した。前村長は田名漁港の建設を巡り、工期に間に合わなかったため、村は国と県に補助金約8680万円の返還を求められた。住民は退職金の一部を返納するよう前村長に求めたが、前村長が応じなかったため、訴訟に踏み切った。

 同じことを起こさないためには何が必要なのか。同時に、職員が夢と希望を持って村づくりに取り組むにはどうすればよいのか。就任から約3カ月が過ぎた名嘉律夫村長に話を聞いた。

村民目線に立った行政運営が長としての責任

――本日はご多忙のなか、時間を割いていただきありがとうございます。そして8月の選挙では激戦を勝ち抜いて当選、ご就任おめでとうございます。

 「早速ですが、現職の村長が2期続けて村と村民に損害を与えました。元村長は敗訴しています。前村長を相手取り、住民訴訟も起こされています。日本全体に蔓延している政治不信。国に限らず地方自治体にも“公僕”の意識がなさすぎて、誰も責任を取らない体制が打破されない限り、政治への信頼は取り戻せないんじゃないか」

ーー2期続いた不祥事にどう対処し、村民の信頼を取り戻すには何が必要なのかについて、お話を聞かせてください。 

 「私も議会にいながら、この問題にはずっと携わってきました。元村長は焼却炉を巡り二重契約を結んだとして業者に訴えられました。村民目線で考えると、首長に必要なのは責任感。選挙で選ばれる村民の代表でもあるんです。村民目線に立って、行政運営を行うのが長としての責任なんです。

 前村長の場合、議会から何度も忠告されながらも、なかなか職員に指示が行き届かない。考え方を改めて、村長としての立場をちゃんと明確にし、職員の指揮監督をするのが本来の行政なのに、なぜか村長だけ浮いてしまって、“一人でやってる感”が垣間見られたのが率直な感想です」

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