域内30機関を連携、確実な医療提供 沖縄県北部のコロナ対策

 
北部広域市町村圏事務組合「りっかりっかやんばる」より

 新型コロナウイルス患者が適切な治療を受けられずに在宅で死亡するケースもある中、沖縄県北部地区では域内30カ所の医療機関が連携してのPCR検査実施や陽性者の当日受診、入院が必要な患者の即時入院などを実現している。「全ての病院や診療所がそれぞれの責任を果たして連携し、域内の医療がまるで“1つの巨大な総合病院”であるかのような体制を作る」という理念の下、適切な医療提供体制を固める。北部地区医師会病院医師で沖縄県医師会副会長である宮里達也氏に、北部地域独自の取り組みを聞く。

近所の医療機関で即時検査

宮里達也医師

 「全国的にもこのような対策をしているところは、私の知る限りありません。大変優れていると言えます」と宮里医師は北部地区の取り組みに胸を張る。域内医療を「一つの総合病院」と捉えた体制構築の理念は、故宮城信雄元県医師会長が打ち出したもので、2009年の新型インフルエンザの際に大きな力を発揮したという実績がすでにあった。

 感染の疑いがあってもPCR検査を受けられないという事例が全国的にも見られる中、宮里医師は「北部ではいわゆるPCR検査難民が起こりませんでした」と語る。北部地域では地区医師会事務局に本部を置き検査体制を確立したからだ。

 域内30カ所の医療機関が連携して発熱外来を設置、できるだけ“家の近く”の診療所などで診察・検査を受けられるようにした。医療機関で採取された検体を、医師会事務局員が収集し、検査機関の沖縄科学技術大学院大学(OIST)に持ち込む。結果は翌日、それぞれの医療機関から本人へと伝えられる。

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