沖縄初のシングルモルトウイスキーの魅力
- 2021/2/11
- 食・観光
昨年12月31日、ヘリオス酒造株式会社より沖縄県内初のシングルモルトウイスキー「許田カスクストレングス2020」が発売され、発売数日で国内販売分約800本が完売となった。販売開始からすぐに完売してしまったため、海外輸出分から50本を国内販売用に分けてもらう形で、ネットで販売を再開したものの、こちらも再開直後からまたたく間に売れ、SNSでの告知が完了したときにはすでに50本すべて完売していたという。
そしてこのウイスキー、1本1万1000円(税込)と、決して安くないため「新商品が出たから試しに」という買い方ではなさそうだ。聞けば購入者は一般のウイスキー好き(全国)をはじめ、卸売業者、東京で豊富なウイスキーの品ぞろえを誇るBAR等だという。
販売直後から全国的に引き合いに出される許田カスクストレングス2020、一体どんな魅力があるのか。同社の広報担当者に聞いた。
県内初のシングルモルトウイスキー
沖縄県名護市にあるヘリオス酒造株式会社は、1961年の創業当初から「地のものを使った酒づくりをしたい」という思いのもと、サトウキビを使用した蒸留酒ラムづくりからスタートした酒造メーカーだ。
ヘリオス酒造は現在6種類の酒類製造免許を取得しており、ラムの熟成を樽で行っていたことから、自然な流れでウイスキーの製造を開始した。いくつかのウイスキーを販売しているが、シングルモルトウイスキーの販売は「許田カスクストレングス2020」が初となる。
「シングルモルトウイスキー」とは、モルトウイスキー(大麦麦芽のみを使用したウイスキー)の中でも単一蒸留所の原酒で作られたウイスキーのこと。複数の蒸溜所でつくられた酒をブレンドする「ブレンデッドモルト」に比べ、地域の気候風土や使用する水、熟成させる樽、貯蔵期間、造り手のこだわりなど蒸溜所の個性を存分に味わうことができるのが特徴。