モータースポーツ途上の地・沖縄出身次世代スター、F4制覇確実に!

 

 「沖縄からこれ程までに活躍するレーサーが出て来るとは…」。関係者やモータースポーツファンが舌を巻く活躍を見せているのが、沖縄市出身の平良響選手(トヨタ)である。10月から11月にかけて開催中のフォーミュラマシンレースのFIA-F4選手権にて、富士スピードウェイ(静岡 第1~3戦)・鈴鹿サーキット(三重 第4~6戦)・ツインリンクもてぎ(栃木 第7~9戦)で佐藤蓮選手が昨年マークした最高記録に並ぶ8連勝を飾った。第9戦終了時点で2位に73pt差を付ける202.5ptを獲得してF4制覇をほぼ確実な状況にしている。

 そもそもモータースポーツの練習環境に乏しい沖縄から這い出た期待の新人は、次のステージへと挑み続ける。

平良響選手(本人提供)

見据えるF3の舞台

 F4基準のマシンは最高時速が約230km/h。最上位カテゴリはF1で、F4は若手レーサーの登竜門的な位置付けにある。

 通常シーズンは4月~11月の期間中で14レースが行われるが、今年はコロナ禍の影響でシーズンが短縮。タイトな日程の中12レースで競われている。

 平良選手は「これまでの9戦、全てのレースでスピードが乗った走りが出来ました。今シーズンはメンタル面が強化されたことが大きいと思っています。マシンの後ろに張り付かれてプレッシャーを掛けられても気持ちが乱れなくなるなど、駆け引きでも優位に立てたことが、結果に繋がったと思います」と話す。

 平良選手が所属するトヨタは現在、F1とF2のカテゴリには参戦していない。

 前例にのっとれば、平良選手は今後、一つ上のカテゴリであるF3や日本国内のスーパーフォーミュラへと活躍の場を移すことになる。最高時速が約230km/hのF4から、約300km/hの世界に突入する。そのため「コーナリングの速度が全然違います。ダウンフォース(マシンを下方に押し付ける圧力)の掛かり方が大きいので、コーナリングで極力減速させません。攻略しないといけないポイントがいくつもあります」と次なる課題を見据える。

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宮古毎日新聞

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