2022年度の上半期観光客299万人 沖縄県
- 2022/10/26
- 経済
沖縄県は25日、2022年度上半期の入域観光客数が前年度同期と比べて2.2倍、163万3400人増加の299万7600人だったと発表した。新型コロナウイルスの影響を受ける前の19年度同期比では235万1000人(44.0%)減だが、県は国内客について「約8割まで回復しつつあり、回復傾向にある」との認識を示した。
入域観光客数の内訳は、外国人観光客について日本への入国制限措置が取られていたことから、すべて国内からの観光客だった。国内客の増加は、新型コロナの行動制限が緩和されたことが理由とみられる。
県は、22年度の入域観光客数の目標を610万人としている。県庁で会見した県文化観光スポーツ部観光政策課の金城康司課長は「順調に回復している」と述べ、今後のさらなる回復を期待した。
下半期の見通しについては、国内客は10月11日から全国旅行支援が開始されたことによる旅行需要の拡大が見込まれるほか、外国客も10月11日から68の国や地域に対するビザ免除措置が再開するなど、水際対策が大幅に緩和され、ほぼコロナ前に戻ったことなどから、旅行需要の回復への期待感を示した。
会見では、観光客1人当たりの県内消費額が19年度の7万4425円から、20年度は9万9956円と約2万5000円増加したことについても、記者団から質問が出た。
金城課長は、20年度は旅行需要喚起策『Go To トラベル』キャンペーンの影響で平均泊数が伸びたことや、これまで海外に行っていた国内客が沖縄を選択したことで、消費額の増加につながったと分析した。
また、所得が高い層の割合が増えたことにも触れ、リゾートホテルで長期滞在する旅行者が増えたことなども挙げた。
県が第6次県観光振興基本計画で掲げる「量」から「質」への転換を図る方針について、金城課長は「一番大事なことは、質への転換で観光収入を増加させること」と述べた。
その上で、「観光客数もあるが、やはり1人当たりの消費額を伸ばしていく必要がある」として、高付加価値コンテンツの開発と、平均泊数を伸ばすコンテンツの開発が必要であるとの見解を示した。
(記事・写真・図 宮古毎日新聞)