玉城知事「積極的に取得して」 マイナカード交付率、沖縄は全国最下位
- 2022/10/22
- 政治
沖縄県の玉城デニー知事は21日、県庁で定例会見し、マイナンバーカードの交付率が全国平均の48.96%に比べて、県は39.18%と低迷していることを踏まえ、県民に対し「積極的に取得するよう協力してほしい」と呼び掛けた。マイナンバーカードをめぐっては、国が年度末までにほぼ全国民に普及することを目指し、国民の利便性を高める取り組みを推進している。
玉城知事は、マイナンバーカードについて「対面でもオンラインでも安全確実に本人確認を行うことができる。健康保険証としての利用やワクチン接種証明の取得など、デジタル社会の基盤となるツールだ」と強調した。
これまでの取り組みについては「市町村と連携し、大型商業施設や民間企業などでの出張申請の実施や県民への広報などを実施してきた」と説明した。
マイナンバーカードで懸念される個人情報などの漏えいリスクに対する指摘については「不正に情報を読み取ろうとすると、ICチップが壊れる仕組みも設けられている。紛失や盗難された場合は、24時間365日体制で停止可能となっており、安全性についてはある一定程度確保されている」との認識を示した。
県内の普及率が低い理由については「おそらくマイナンバーカードを今すぐ使う必要性がそれほど高くないということと、安全性への懸念がまだ大きい」と述べた。その上で、マイナンバーカードのメリットと安全性が高いことを含めて丁寧に説明する必要性を訴えた。
本年9月末時点の交付率は全国平均が48.96%であるのに対して、県は39.18%で全国最下位となっている。
県内11市では、浦添市の44.4%がトップで、次いで石垣市が44.0%、うるま市42.4%、豊見城市40.1%などの順。県内町村では、伊江村が63.3%でトップで、伊是名村が58.5%、竹富町53.6%、北大東村53.3%で続いている。
那覇軍港移設「確認しながら進める」
会見で玉城知事は、那覇港湾施設(那覇軍港)の浦添ふ頭への移設をめぐり、今年の3月に防衛省が初めて示した軍港の位置と形状案を県が容認する方針を示したとの一部報道に対して、「それぞれの母体である沖縄県と那覇市、浦添市で確認事項を済ませ、そのような方向性で我々も確認するべきことは確認しながら進めようと考えている」との認識を示した。
また、「民港の港湾の機能や維持、管理運営について支障がないかどうかということを最大限その考え方の基本に置いている。例えば、ブリッジをかける関連道路の形状や構造などは、我々が(移設協議会で)確認していく必要がある」と述べた。
県政与党の中でも反対の意見があることについては、「与党の議員の方々には、私の軍港移設に対する考え方を理解いただいていると思うが、いろいろな意見があることは十分承知している。丁寧に説明をすることを含めて、お互いに理解ができるような関係性は、しっかり維持していきたい」との見解を示した。
(記事・写真 宮古毎日新聞)