21年度観光客327万人 沖縄県、前年度比3期ぶり増加
- 2022/4/27
- 経済
沖縄県文化観光スポーツ部(宮城嗣吉部長)は26日、2021年度の入域観光客数が前年度比26.7%(69万700人)増の327万4300人となり、3期ぶりに増加に転じたと発表した。一方、新型コロナウイルス感染症の影響が少なかった19年度との比較では65.4%(619万4900人)減となり、県は「厳しい状況が続いている」との認識を示した。
県は、20年度に引き続き、緊急事態宣言やまん延防止等重点措置が断続的に適用されるなど、長期間にわたって新型コロナウイルス感染症の影響を受けており、観光関連産業にとって厳しい状況が続いていると説明した。
県庁で会見した宮城部長は、入域観光客数が対前年比で増加した要因について、ワクチン接種の普及や国内航空路線における減便率が前年度の36.96%から23.0%へ改善し、減便の規模が縮小したことなどを挙げた。
また、感染防止対策を講じながらイベントを実施したり、一定程度の誘客活動ができたりしたことも増加した理由の一つとした。
今年度の見通しについては、ワクチン接種や経口治療薬の普及に加え、国のGo To トラベル事業の実施などを踏まえ「これまで自制していた観光需要の回復は大いに期待されるのではないか」と述べた。
さらに、復帰50年の節目でさまざまなイベントが予定されていることや、6年ぶりに開催される第7回ウチナーンチュ大会などにも触れ、「需要喚起策を切れ目なく実施することで、旅行需要を取り込みたい」と意欲を示した。
一方、20年度から2年連続で入域ゼロとなっている外国人客については、日本への入国制限措置が段階的に緩和さているものの、観光目的で入国は認められていないことから、当面厳しい状況が続くと見込んでいるという。ただ、規制緩和へ方針転換する国が増えてきていることから、国内外の動向に注視していく必要があるとした。
(記事・写真・図 宮古毎日新聞)