「GWも感染対策を」 沖縄県、連休前に呼び掛け
- 2022/4/27
- 新型コロナ・医療
沖縄県の玉城デニー知事は26日、県庁で会見し、昨年はゴールデンウイーク後に新型コロナウイルスの感染者が増加したと指摘した上で、「感染拡大を抑えるには、GW期間中の県民一人一人の過ごし方が重要となる」として感染対策の徹底を訴えた。
県内では、2月20日まで適用されていた「まん延防止等重点措置」が解除後、3月下旬から新規陽性者数が増加に転じ、感染の「第7波」に突入。直近では1日平均の新規陽性者数が1000人を超える状況が続いている。一方、コロナ対応の病床使用率は「第6波」より抑えられている。
昨年は、連休後に感染が拡大して5月下旬から緊急事態宣言が適用された。今年についても、玉城知事は会見で「GW後に感染が急拡大すると、一気に強い措置を取らざるを得なくなる」と強調した。
県は、▽症状がある人は外出を控える、人に会わない▽イベントの後など多人数で食事会をしない▽高齢者の自宅を訪問したり一緒に食事をしたりする人を限定する▽リスクある行動を取る前に検査で陰性を確認する―よう呼び掛けている。
また、宮古・八重山と沖縄本島など島をまたぐ移動時には、事前にワクチン3回目接種を行うか、PCR検査などで陰性を確認するよう求めた。
高齢者の医療体制など要望
玉城知事は、同日にオンラインで開催された全国知事会(会長・平井伸治鳥取県知事)の新型コロナウイルス緊急対策本部にも参加。オミクロン株が従来株よりも病原性が低下し、高齢者が感染した場合でも軽症のまま改善する事例も多い実情を踏まえ、施設内での療養を継続できるよう国に対して働き掛けるよう訴えた。
また、国の「Go To トラベル事業」に関連し、県内のレンタカーがコロナ前から約3割減となっており、予約が取れずに事業効果が限定的になる可能性があるとして、バスを借り上げるなどの観光交通手段の確保を国へ要望するよう求めた。
平井会長は、高齢者の医療体制について「重要な課題として求めていく必要がある」と述べたほか、観光支援については「バスの活用など柔軟な対応により、実効性が上がるように政府に求めていく」との考えを示した。
(記事・写真・図 宮古毎日新聞)