沖縄電力、2年ぶり黒字決算 電気料金大幅改定などで
- 2024/5/3
- 経済
沖縄電力(本永浩之社長)は4月30日、記者会見を開き、2023年度の決算(連結)が2年ぶりに黒字になったと発表した。電力料金の大幅改定と、費用の減少が寄与した。営業利益は34億8100万円、経常利益は25億6800万円だった。
沖電は22年度、燃料価格の高騰で480億円を超える過去最大の赤字を記録し、23年6月から電気料金の大幅値上げを行った。
その影響などにより、23年度の販売電力量は前年度から1.5%(1億800万kWh)減の69億6500万kWhとなった。一方、売上高は電気料金改定を受け、前年度比5.8%(128億7600万円)増えて2363億9400万円だった。
支出面では、固定資産除却費の増加があったものの、燃料価格の下落などによる燃料費、他社購入電力料の減少で、営業費用が前年度比14.3%(390億1100万円)減の2329億1200万円となった。
その結果、営業利益は前年度からプラス518億8800万円となる34億8100万円、経常利益は前年度からプラス513億6700万円の25億6800万円となり、6年ぶりの増収増益、2年ぶりに黒字となった。
本永社長は「2023年度はなんとか黒字が確保できた。ただ、利益水準のレベルについては当社の歴史の中ではかなり低いと認識している。今後、引き締めてさらなる業績回復がしっかりできるようにやっていきたい」と述べた。
24年度の業績予想は▽売上高は燃料価格の下落に伴う燃料費調整制度の影響で減少▽支出面では、燃料価格の下落と他社購入電力料の減少で、営業費用が減少ーとなる見通し。
そのため、営業利益は81億円、経常利益は68億円で、4年ぶりの減収増益となるの見込みだとしている。
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