経営支援策の強化要請 県内観光関連35団体
- 2021/1/21
- 経済
県内観光関連35団体で構成する沖縄ツーリズム産業団体協議会の下地芳郎会長(沖縄観光コンベンションビューロー会長)らは21日、県庁に玉城デニー知事を訪ね、新型コロナウイルスの感染拡大で経営状況が逼迫(ひっぱく)していると説明し、観光事業者への経営支援や感染防止対策の強化などを要請した。
要請書では、▽観光事業者への経営支援(雇用調整助成金制度の延長や事業転換に伴う新たな支援制度の創出)▽感染拡大防止対策の強化(那覇空港でのPCR検査センターの早期設置と診療所の設置検討)▽観光需要回復に向けた取り組み(おきなわ彩発見キャンペーン事業の次年度までの継続)▽最新状況に応じた意見交換会の開催や県経済への影響調査の実施-などについて求めた。
面談で、下地会長は「県の観光収入7000億円以上を支えてきた業界の皆さんが、本当に苦しい状態になっている。コロナ感染が落ち着いた後、改めて観光立県として国内海外から観光客を受け入れていくため、まずはこの時期を乗り切るために、国・県の支援が必要だ」と訴えた。
要請に同行した県ホテル旅館生活衛生同業組合の宮里一郎理事長は、国からの無担保、無保証の借金で現状をしのいでいるとした上で「県経済を引っ張っているという自負があったが、そういった場合に県の補助がないというのが、こういった商売は見放されるのかというような感じを受けている」と強調した。
玉城知事は、「観光がリーディング産業であることを捉えて、すそ野のすそのすそまで、ちゃんと目を届けて行くかということが非常に重要だ。出来る限り、目に見える形で(支援を)届けていけるようにしっかり頑張りたい」と応じた。
また、沖縄ツーリストの東良和会長は「飲食業と同じくらいの経済的損失を出している旅行業や交通機関、観光施設に対する補償が何もない状態だ。観光事業者は感染拡大防止を理解し、実行してきた結果、観光施設などのクラスターは最小限に抑えられてきた」の述べ、飲食業などと同等な補償を受けられるよう求めた。
(記事・写真 宮古毎日新聞)