コロナ禍での都市対抗野球 沖縄県予選① 9年ぶりエナジック優勝

 

守備で十分すぎる貢献

 試合は、1回裏、エナジックが四球から山川翔也選手の左中間適時打で先制、3回と5回も山川選手の適時打と犠打で3点をもぎ取った。一方守りでは、2回表、1死2塁から、3塁ゴロを失策し左前に転がった打球を、左翼古堅宗磨選手が本塁にストライク返球、走者を刺して得点を阻止。6回にも2死2塁でシンバ・山下亜文選手の安打性打球をまたもや左翼古堅選手がダイビングキャッチしてピンチを脱した。

好守備で失点を防いだ古堅宗磨選手をベンチが迎え入れる

 古堅選手は「2回は、走者を見て丁寧に本塁に返球できた。6回は左打者の様子を見ていて逆方向に打ってきそうだから少し前で守っていてたら飛んできて、行けると思って飛び込んだ。投手の四球が少なくて守りやすかったですし、打撃では全然駄目だったので……」と謙遜したが、守備で十分すぎる貢献をした。

 先発した山下星也投手は「去年(第2代表決定戦で)シンバにやられて(0−7)九州大会に行けなかったのでやり返さなきゃって。守備のエラーがあっても気にならなかった。ピンチとは思わず、俺が抑えてやると。エナジックは誰がミスしてもカバーできるチーム。今年は3試合共に無失点で抑えられ、粘り強くリズムよくできた」と胸を張った。

今、頑張らないとこの先も

 新型コロナウイルスの感染拡大が収まらず、大会日程も変更があった中での優勝。キャプテン藤村選手が「こんな状況でも野球をやらせてもらっていることに感謝。今、頑張らないとこの先の人生も頑張れない。全員が本気で勝つ!どんなゲーム展開になっても勝つ!」と言い続けたことが実を結んだ。

あと一歩優勝に届かず・シンバBC

 試合後石嶺監督は「社会人野球はプロと違って一発勝負、次がない。試合ごとにミスをいちいち注意してどうなる?選手は逆に縮こまる。ミスしたら誰かがフォロー、打てなきゃ守備で貢献する、ミスした選手が一番わかっている。今日も、2回の攻撃でランナーが暴走したり、飛び出したりチャンスを潰したが、失敗しても我慢。監督は我慢が仕事だ」と優しく笑った。

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