那覇空港・那覇軍港はかつて巨大な「NAHA AIR BASE」だった

 
このカーブを曲がった先にゲートがあった

ゲート跡地がかもし出す雰囲気

 まずは331号線沿い。奥武山公園から産業支援センターに向けて南下すると、右手に巨大なパイナップルオブジェが目印のパイナップルハウスが現れる。その奥は陸上自衛隊駐屯地だ。

 パイナップルハウスと自衛隊駐屯地の間には、急カーブを伴う一本の古い道が残っている。この旧道こそが、かつてのNAHA AIR BASEへの入り口であり、メインゲートが立っていた場所で、目の前は見渡す限りベースだったのだ。

 そこから331号線を道なりにしばらく南下すると、赤嶺交差点に差し掛かるのだが、赤嶺交差点はどこか歪な造りで、進入する際に戸惑ったような経験はないだろうか?

 実はここにも NAHA AIR BASE の存在が大きく関わっていた。もともとは交差点に向けて左斜め進入する現県道231号線が本来の331号線であり、ベースの出入口にも繋がっていた。現在のマンガ倉庫小禄店前にも、ベースのバックゲート(第二ゲート)が立っていたのだ。その通りに立つバス停の名前は、今でも「第二ゲート」である。

 土地返還後の区画整理事業に伴い、旧道を残しつつも、新たに331号線を瀬長島方面にバイパス拡張したことで、赤嶺交差点は新旧道路が入り混じる複雑な交差点となっている(旧道は県道231号線へ降格した)。
 この二つのゲート間がベース内のメインストリートであり、道の両サイドに巨大な米軍基地が広がっていた。この道路が軍用地よりも先に返還されたので、両側をフェンスに囲まれた状態の道を突っ切った覚えがある人も復帰前の世代には多いかもしれない。

次ページ:
1

2

3

関連記事

おすすめ記事

  1.  サッカーJ3のFC琉球が、第2次金鍾成(キン・ジョンソン)監督体制下の初陣を白星で飾った…
  2. 今季から琉球ゴールデンキングスに加入したアレックス・カーク(左から2人目)やヴィック・ローら=16…
  3.  FC琉球の監督が、また代わった。  サッカーJ3で20チーム中18位に沈む琉球は1…
  4. 戦前に首里城正殿前に設置されていたバスケットボールゴールを再現した首里高校の生徒ら=8月27日、那…
  5.  8月12日、浦添市のアイム・ユニバースてだこホール市民交流室は熱気が渦巻いていた。ステー…

特集記事

  1. 再びFC琉球の指揮を執ることになり、トレーニング中に選手たちに指示を送る金鍾成監督=19日、東風平…
  2. ヴィック・ロー(中央)の入団会見で記念撮影に応じる琉球ゴールデンキングスの(左から)安永淳一GM、…
  3. 沖縄県庁  沖縄県は、地域の緊張を和らげようと、4月から「地域外交室」を設置し、照屋義実副知…
ページ上部へ戻る ページ下部へ移動 ホームへ戻る 前の記事へ 次の記事へ