沖縄伝統の木造船「サバニ」 最年少職人が文化を繋ぎ続ける理由

 
②ハの字状に置いた2枚の板に熱湯をかけ、柔らかくしながら圧力を加えて曲げていく。

③船底を作る。側面の板との接合面がぴったりと合うように、船底の部分を削る作業を何回も繰り返して微調整を行う。

④帆柱を支えるパーツ(ウシカキ)や座面などの取り付け

 サバニの全長は5~9m。サイズにもよるが1艇を製作するのに約3か月を要するという。(写真はいずれも邊土名さん提供)

邊土名さんが造ったサバニ

サバニに再注目!その契機とは

 1950年代以降、技術の進歩と共に造船の在り方も変化を遂げ始めた。動力は帆掛からエンジンに変わり、素材も木材から繊維強化プラスチックになった。

 需要の低下と作り手の高齢化も重なり、自ずと木造サバニの職人の数は減っていった。邊土名さんの大師匠は、20年以上もサバニの注文が来なかった時期があったという。

 そんな折、「九州・沖縄サミット」が開かれた2000年に、帆で受ける風の力と人力で座間味島から那覇を目指す「サバニ帆漕レース」が開催された。これまで20回を数える同大会(令和2年・3年度は中止)には、県内外から多い年では約40チーム、総勢約400人が集まる。サバニが帆を立て大海原に漕ぎ出されていく姿は、まるで琉球の時代にタイムスリップしているかのようだ。

 このレースがきっかけとなり、サバニを取り巻く環境に新風が吹き始めた。

「レース・アクティビティ用として、木造帆掛けサバニの需要が高まりを見せました。マリンスポーツと呼ばれる類はどれも海外発祥のものが多いですが、サバニは正真正銘の沖縄発祥のマリンスポーツ。これは誇らしいことだと思います」

以上、画像提供:PHOTOWAVE/サバニ帆漕レース(2016年)
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