沖縄で唯一資産運用ができるクラファン事業とは?財全GROUP池田代表
- 2021/6/7
- 経済
会社を支える営業社員をどう育てるか。仕組み作りに奔走
事業急成長の肝は〝カードシステム〟と呼ばれる営業戦術。営業社員1人につき半年以内に300件の顧客カードを作らせ、融資希望度に応じてABCのランクを付ける。この顧客カードを元に、アポインターと呼ばれるスタッフが100件 / 日のテレアポを実践する仕組みだ。営業カードの精度はアポインターが決める。この営業体制が当たり、同業者の間でも「あそこの営業はすごい」と評判になった。
成績が悪ければ連帯責任で土曜日に出勤するなどタフな環境ではあったが、自然と仲間意識が培われたという。「この営業の仕組みが人が育つ土壌そのものだった。場数を踏めば成長できた。今はこの成功体験をどう活かすかが自分の課題になっている」。日々、営業社員をどう育成するかに頭を悩ませている。
業界で生き残れたのは社会の流れに合わせた決断力と柔軟な経営
不動産の短期・長期譲渡の税金が緩和されたことや貸金業界の利率が下がる傾向を受けて、企業向けの貸付から不動産を担保にした融資へと事業をシフトした。他社が高金利で事業を継続し経営難に陥るなか、いち早く法改正に合わせて柔軟に経営の舵を切った。
不動産担保融資では、土地・建物・軍用地を担保に個人・法人へ融資している。不動産購入資金や事業資金を銀行よりも早く対応することで、顧客の事業を支えている。県内外・離島の不動産へもスピード対応しリピーターもいるという。池田代表は「さまざまな事情で銀行から資金調達できないお客様が当社を信頼し、安心してお金を借りられるようサポートしていきたい」と話した。
沖縄で初めて導入したファクタリング事業とは?
ファイナンス事業の中には、医療・介護施設、調剤薬局を対象にしたファクタリング事業もある。通常約2ヶ月後に入金される診療報酬・介護給付金・調剤報酬の報酬債権を買い取り、最大2ヶ月分前倒しで現金化し顧客に支払う仕組みだ。借入れとは異なり、担保や保証人も必要ない。〝開業したばかりでまだ実績が少ない〟〝早く手元に現金が必要〟などの悩みを抱える事業主の経営に寄り添っている。
全社員が女性!不動産業界の女性の地位を確立
代表から社員まで全て女性で構成されるグループ企業の「レディースエステート」は、女性ならではのきめ細かい視点で顧客の不動産ニーズに応えている。池田代表によると、不動産業界の女性社員は事務員や賃貸物件の内覧専属として働く人が多かったという。女性がやりがいを持って不動産業界で働く場を作ろうと立ち上げた。沖縄特有のホテルなどのリゾート物件を扱い、県外顧客も獲得するのも狙いの一つだ。
〝女性がやりがいや充実を感じながらスキルアップできる職場環境を目指し、不動産業とファイナンス業を国内外に提供します〟を理念に活き活きと働く女性社員が魅力的だ。
九州・沖縄で唯一の資産運用ができるクラウドファンディング事業
オンライン上で投資家から資金を集め、お金を借りたい法人・個人に融資する融資型クラウドファンディング事業「ポケットファンディング」は、2021年5月時点で投資家約2,000人、累計ファンド成立金額は約29億5,100万円を突破するなど着実にマーケットを拡大している。1万円から投資可能で、資産運用ができるクラウドファンディングとして注目を集めており、〝うちな〜ま〜さむんキャンペーン〟など沖縄の特色を生かしたキャンペーンはブロガーに取り上げらるほどの人気ぶりだ。
池田代表は「今、1番会社で注力している事業。認知度を高め、投資家数、ファンド数ともに増やしていきたい」と意気込む。