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実現なるか“向陽中学校” 島尻学区の進学の未来
- 2021/4/15
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県外難関大学進学などを早期から目指す生徒のため「併設型中高一貫校」として開邦高校に開邦中学校が、球陽高校に球陽中学校がそれぞれ2016年度に新設され、名護高校への併設校設置についても県教育庁が動きを見せている。そんな中、島尻地区の県立進学校・向陽高校にも併設型中高一貫校の設置を求める声が上がっている。
実現に向けて県議会に陳情
早期実現を求めて、昨年12月には八重瀬町議会が県知事、県議会議長、県教育長に文書で要請し、重ねて今年の県議会2月定例会では、八重瀬町議長と南城市議長の名前で陳情を出した。
2014年の県議会2月定例会一般質問で、向陽高校への併設型中高一貫校設置について問われた当時の諸見里明県教育長は「開邦中、球陽中の実績を踏まえて検討する」と答弁している。その初めての“実績”として大学進学状況が分かるのが、今年度高校3年生になった開邦・球陽中学校1期生の代だ。
「3K」設立の理念から
向陽高校に一貫校を求める声は、その設立の経緯に一端が見られる。
国公立大学への進学率が他府県に比べて低い沖縄県の現状を変えようと、県立の進学校として1986年に開邦高校、1989年に球陽高校、1994年に向陽高校が相次いで設置され、それぞれの頭文字を取って「3K」と呼ばれるようになった。(後に1998年の那覇国際高校開校で「4K」と呼ばれる場合もある)
それぞれの学区別に「3K」は設置され、那覇学区には開邦高校、島尻学区には向陽高校、中頭学区に球陽高校、との位置付けだった。
そんな中、開邦高校と球陽高校が先行する形で併設型の中学校ができたことに対して、向陽高校がある八重瀬町の諸見里勲教育長は「どうして3Kのうち向陽高校だけ一貫校を作らないのかという点に、設置を求める最大の理由があります」と話す。