大謝名の宇地泊川に隠された知られざるミステリー

 
なぜこんなところに祠がポツンと?

 今回は宜野湾市大謝名から、宇地泊川に関するミステリーをお伝えしよう。

旧大謝名駅付近に謎のスポット

 戦前まで沖縄には軽便鉄道が走っており、大謝名にも駅があった。当時の様子が分かるような跡は現在残っていないが、施設があった場所ははっきりしており、大謝名小学校のすぐ裏手である。大謝名駅の隣駅は、北向けに真志喜駅、南向けには牧港駅だった。大謝名駅と牧港駅の間には、宇地泊川と牧港川が流れており、鉄道は川の上に橋を渡し走っていたわけだ。

 現在その道は生活道路となり、マチナトボウルやコープ牧港店、サンエー牧港店の前の通りとなっている。マチナトボウルすぐ側の宇地泊川を見下ろせる駐車場内には、メインゲートとは別に何やら妙なもう一つの入り口が存在している。さらに駐車場内には、こんなところに?という一角に祠がポツンと祀られているのだ。

これらは一体何を意味しているのだろうか。

川の河口位置が違っている!

 不思議に思い色々リサーチをしていると、一昔前の航空写真にふと目が止まった。なんと川の河口位置が現在とは違っているではないか。現在の宇地泊川の河口は、人工的に大きく付け替えられていたのだ。
 元の川の流れはというと、マチナトボウルあたりまでは変わらないのだが、駐車場入り口あたりでグッと内側に折れ込み、そこから現サンエー牧港店の駐車場部分を流れ、さらにA&W 牧港店をぐるっと巻き込みながら、最終的にもう一本の牧港川へと合流し海に流れていたのだ。

元の川の流れはマチナトボウルでグイッと入り、エンダー巻き込むように川が流れている(1970年代の国土地理院の航空写真より)
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