沖縄県の「気候非常事態宣言」実現に働きかけた市民活動

 

県が「気候非常事態宣言」発表

 陳情書は、県議会の委員会で審議された。その後、県の協議会に参加し議論を重ねる中で、昨年11月に国会が宣言を可決、採択したことも活動への追い風となった。沖縄県は、今年3月末に「気候非常事態宣言」を発表。都道府県による宣言は6例目で、玉城知事は記者会見で行政・県民・事業者が一丸となって気候変動対策に取り組んでいく決意表明を行った。

 行政には目標達成に向けた施策を、県民には省エネ製品利用のライフスタイル転換を、事業者には使用燃料や設備の転換などで気候変動に配慮した事業展開を求めた。

 玉城知事は「県全体で現状認識と将来への危機感を共有し、気候変動対策に一層取り組んでいく決意だ。脱炭素なライフスタイルへの転換をテーマに県も全力で取り組む。県民や事業者もぜひ一緒に取り組んでいこうと」と呼びかけた。

知事記者会見の様子(沖縄県HPより)

 神谷さんは「『地球温暖化の問題をどうにかしたい、住める地球を次世代にも残したい』という想いから始まって約2年。特に人と人をつなげることを頑張ってきた。気候非常事態宣言に向けて動いた頑張りが、こんなに早く形になって嬉しい」と安堵し、「1人では実現できなかったので、仲間たちと関わってくださった方たちに、本当に感謝の気持ちでいっぱいです」と感謝した。

<沖縄県気候非常事態宣言の概要・内容の詳細>
https://www.pref.okinawa.lg.jp/site/kankyo/saisei/okinawakennkikouhijyoujitaisenngenn.html

「ゼロエミッションラボ沖縄」として、次なる行動へ

 県が気候非常事態宣言を表明したことで、当初のミッションが達成された「CEDを出そう!沖縄」は、4月から団体名を「ゼロエミッションラボ沖縄」に変更し、沖縄の脱炭素社会に向けて活動していく。今月から再スタートを切り、行政、事業者、県民が連携するプラットフォームを作り上げて、実践につなげていく考えだ。メンバーも募集中だという。

 神谷さんは「宣言は持続可能な沖縄にしていく通過点。さまざまなアクションを起こして、みんなの力を合わせて、世界をリードする持続可能な沖縄社会を作っていきましょう。少し大げさかもしれませんが、人が力を合わせれば社会を変えることができる」と呼びかけている。

Print Friendly, PDF & Email
次ページ:
1 2

3

安里 三奈美

投稿者記事一覧

ボリビア在住3年、1児の母。フリーライターとして観光や沖縄県系コミュニティーについてWEBや紙媒体で執筆、寄稿等を行う傍ら、家系図や家族史・自分史の制作会社の代表も務める。2011年に県系の若者をつなぐネットワークを構築、県系若者が集う大会を世界各地で開催。2015ミスうるま。著書に「刻まれた21cm」(文芸社)

この著者の最新の記事

関連記事

おすすめ記事

  1.  菅政権が2050年までに地球温暖化ガスの排出量をゼロにする、いわゆる「カーボンニュートラ…
  2.  6月1日、県は2022年度から10年間の振興のあり方を決める次期沖縄振興計画の素案を公表…
  3.  「ブルーシールアイスクリーム」を展開するフォーモスト・ブルーシール株式会社(浦添…
  4. 「コロナで失業しました。子供がいることで不採用にもなった所が何か所かありました。仕事が探せ…
  5.  5月23日に4度目となる緊急事態宣言が始まった沖縄県。GW明けから新型コロナウイルスの感…
琉球海運_広告国場組大寛組前田鶏卵
大寛組前田鶏卵琉球海運_広告国場組

特集記事

  1.  菅政権が2050年までに地球温暖化ガスの排出量をゼロにする、いわゆる「カーボンニュートラ…
  2.  6月1日、県は2022年度から10年間の振興のあり方を決める次期沖縄振興計画の素案を公表…
  3.  昨年3月、那覇空港の第二滑走路が開業した。だが、その第二滑走路に着陸した航空機がターミナ…
ページ上部へ戻る ページ下部へ移動 ホームへ戻る 前の記事へ 次の記事へ