緊急事態宣言、28日までで解除へ 県が発表
- 2021/2/22
- 新型コロナ・医療
県は22日、新型コロナウイルスの感染拡大を防止するため県が独自に発出している緊急事態宣言について、予定通り28日で終了する見込みと発表した。改めて27日に対策本部会議を開催して討議するが、県は「現状では、延長はなかなか想定していない」としている。
玉城デニー知事は、県庁での会見で「1カ月以上に及ぶ緊急事態宣言の期間も、残すところ1週間となった。最後まで気を緩めず、しっかりと感染を抑え込んでいきたい。宣言の解除後も、新しい生活様式の徹底や、会合会食は少人数、短時間としていただく対策は継続していきたい」と強調した。
新型コロナウイルスの感染者が増加したことを受け、県は1月19日に3度目となる独自の緊急事態宣言を発出し、2月4日には28日まで期限を延長していた。宣言の効果もあり、約9割まで上昇していた新型コロナ対応の病床占有率は6割程度に低下したほか、1月は1日当たり平均で約70人だった新規感染者数も、2月10日以降は約15人に減少している。
県は、これまで感染状況に改善がみられた場合には宣言の前倒し解除もあり得るとしていたが、20日に開催された医療関係者の専門家会議では「今後、卒業式や移動など感染リスクが高まるシーズンを迎える。残りの宣言期間中も封じ込め対策を徹底することで感染者を抑え込む必要がある」との意見が出された。玉城知事は、今回の決定について「総合的に判断した」と述べた。
一方で、新たな感染者が3週間以上にわたって確認されていない石垣市については、県は飲食店などに求めている午後8時までの時短要請を緩和し、24日からは午後10時までとする。これに伴い、同市の飲食店等に支払われる時短要請への協力金は、同日以降は1日当たり2万円とするという。
県は、宣言の解除後は、時短要請を全県で撤廃する方針。大城玲子保健医療部長は、3月以降の感染防止策について「油断をしないように注意喚起などを含め、どういう対策が必要かは27日(の対策本部会議)で検討する」と述べた。
「28日で解除?」「28日まで継続?」で一時混乱
同日の会見では、緊急事態宣言の解除時期に対する県の見解が「28日で解除」、「28日まで継続」の間で変転する一幕もあった。当初、玉城知事は「緊急事態宣言の期間は変更せず28日までは感染拡大防止対策を継続する」と表明。記者団から出た「28日で宣言を解除することも決めたのか」との質問には、事務方に確認した上で「(そのように)今日で決定した」と答えた。
一方、県の警戒レベルを、最も高い第4段階の「感染まん延期」から第3段階の「感染流行期」に引き下げたかについては「最終的に27日に決定する」と述べて否定。これに対し、記者団からは「そうすると、解除を決めたことにならないのではないか」との意見も出された。
その後、会見した大城玲子保健医療部長が「私の認識間違いがあった。28日で解除すると決定したと申し上げたが、28日まで継続すると決定した」と県の見解を修正した上で、「28日までは予定通り継続する。3月1日以降からは、現状からいけば解除する見通し」との認識を示して引き取った。
(記事・写真 宮古毎日新聞)