沖縄県「第6波に突入」 まん延防止等措置も視野
- 2022/1/5
- 新型コロナ・医療
沖縄県内で新型コロナウイルスの感染が急拡大したことを受け、玉城知事は4日に臨時会見を開き、「感染の第6波」に突入したとの認識を示した。警戒レベルを2に引き上げ、県内観光刺激策「おきなわ彩発見キャンペーン第4弾」を7日から新規の予約と販売を停止することも明らかにした。
新型コロナウイルスの新規感染者は、県内で昨年末から徐々に増加し、年明け以降に急激な拡大を見せた。米軍基地関係者からオミクロン株の感染が拡大したことなどが要因とみられ、4日の新規感染者数は225人に達した。
また、会見で玉城知事は、まん延防止等重点措置の適用が必要になるとの認識も示した。県は、5日に医療関係者で構成する専門家会議や経済対策関係団体会議の意見を聞いた上で、6日に対策本部会議を開催し、同措置の申請を正式に決定するとみられる。
県によると、国立感染症研究所が県内のオミクロン株疑い例の割合を分析したところ、昨年12月30日時点の直近5日間で、疑い例は97%に上ったという。急速に置き換わりが進んでいるといえる。
玉城知事は、会見で「オミクロン株の流行が起こっている欧米諸国を見ると、デルタ株以上の速度と規模で感染が拡大している。県内でも病床を確保するスピードを上回る速度で拡大し、ワクチン2回接種の医療従事者も感染するなど従来とは違った形で医療提供体制に影響を与え始めている」と危機感をあらわにした。
また、オミクロン株の感染者数が倍になる速度について「デルタ株の7日間に比べて2.8日。非常に速いスピードで倍加している」と強調して、同変異株の危険性を訴えた。
県は、成人式について▽事前にワクチンの接種完了またはPCR等検査で陰性確認▽マスク着用など基本的な防止対策の遵守▽懇親会は4人以下2時間以内とし深夜までの飲酒を避ける▽感染の急拡大がみられる地域では、延期・中止の検討―を要請している。
玉城知事は「第5波を県民の皆さんと一緒に乗り越えてきた経験がある。感染防止対策を徹底することができれば、拡大のスピードを抑え、流行を抑え込むことが可能だ」と強調し、感染対策徹底の必要性を訴えた。
(記事・写真 宮古毎日新聞)