県内キャンプ専門家が協同組合 全国でも稀、多様なニーズに応える
- 2021/2/5
- 経済
<防災>
突然降りかかる災害時には、インフラが遮断される場合がある。
「キャンプで“生きる力”が培われれば、生活の大きな部分を自己完結させ、支え合うことができます。東日本大震災を契機に、キャンプを防災に活かすという考え方が少しずつ浸透しています。大きい地震に見舞われることが比較的少ない沖縄県では、地震を自分のことのように捉えている人が少ないと感じます。
みんな心のどこかで『地震は起こらない』『自分は避難所に入れる』と思っているかもしれませんが、地域によっては収容可能人数がまだまだ足りていません。運良く入ることができても、避難所内で子どもがストレスに耐えきれずに避難所を離れ、公園などに滞在するという選択をする家族も実際にいます。その時に、車中泊やキャンプの経験があるか否かは、大きな差だと思います」(宮平副代表理事)
キャンプをして野外で過ごすことによって、三密を防ぐことにもつながり、コロナ禍で「やりたくても諦めざるを得なかったこと」を実現できる可能性があるという。
「現在、コロナの影響で屋内イベントは続々と中止に追い込まれています。しかし、屋外を活用した取り組みは徐々に増えてきています。キャンプ×料理、キャンプ×映画館、キャンプ×音楽ライブなど、実現に向けて再考の余地があります。アクティビティでも防災の観点でも、日常の延長にキャンプがあることのメリットは大きいです」(宮平副代表理事)
CAMP-O協同組合には、今後各分野のプロフェッショナルが参加する予定で、さらに広い領域での貢献が期待される。アクティビティの需要に応えるだけでなく、それらを通じて社会課題解決の公益にも繋がっている。