沖縄の景気「拡大基調」維持 国内客予約、夏休みで向上 日銀那覇支店7月

 
(日銀那覇支店)

 日銀那覇支店(小島亮太支店長)は16日、2024年7月の沖縄県内金融経済概況(主要指数は5月)を発表し、景気判断について「拡大基調にある」との判断を維持した。個別項目でも、すべて判断を据え置いた。観光分野では国内客で各航空会社のセールなどが影響し、夏休みシーズンの予約数が向上しているという。

 個人消費は「緩やかに増加している」との判断を維持した。百貨店やスーパーの販売額(全店舗)は前年比でプラス3.3%。雨などの天候不順が続いて客足が減少したが、大型連休中や「母の日」向けギフトの販売が好評だったことで、堅調さを維持した。

 6月も、梅雨明け以降は海外観光客を含めた人流が活発化したほか、旧盆の時期が前年よりも早まったことによる中元ギフトの売れ行きが良いなど、衣料品や食料品の販売が好調だった見込み。


 観光では「拡大基調にある」の判断を据え置いた。入域観光客数は前年比プラス9.7%増加。国内客は前年比マイナス2.8%減少した一方で、海外客が同プラス112.4%と増えたことで観光客数全体が増加した。

 7~8月の夏休みシーズンにおける国内客の動きでは、各航空会社のタイムセールが効果的で全体的に予約数が向上。ただ、旅行費用が上昇するもとで、同セール以降の予約は鈍化し、お盆などの時期を避ける傾向がみられている。

 同セールにおいて、離島への渡航便予約状況では、直行便の有無で差が生じているという。小島支店長は「直行便がある離島の航空便は堅調に推移する一方で、那覇空港を経由し島へ渡航する便は、予約数の伸びがあまりない状況」だと説明した。

 その上で「那覇空港を利用する観光客は沖縄本島で過ごす人が多く、(同空港を)経由してさらに離島へ行く人は少ないのでは」と分析した。

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