J2のFC琉球2021始動 3年目の樋口靖洋監督の覚悟

 

 
 しかし、コロナの影響がなくなったわけではない。監督は「今季もどうなるかわからない。だから、選手も4人増員して31人で戦うことにした。どんな環境になってもJ1昇格を目指す意識は変わらないよ」。と強い言葉を発した。

目標を明確に、やるべきこと、意識すること

 20日の初練習。ごさまる陸上競技場に集まった選手たちに「沖縄の誇りを持って戦おう」と声を掛け、首里城が描かれたユニフォームの胸のエンブレムに手を当てて祈りを捧げてから、練習をスタートさせた。

 試合では見られない笑い声が響き、ハツラツとした動きをみせる選手たち。視察していた倉林啓士郎代表取締役会長が「ミーティングでもテンション上がりすぎて、怪我しないか心配だよ」と言うほど、楽しそうにグラウンドを走り回っていた。

エンブレムに手を当て祈る


 練習後、樋口監督は「選手、スタッフ全員PCR検査も陰性で、みんな揃ってスタートできたこと、自分を守ってくれた選手、関係者に感謝です。お天気にも恵まれコミュニケーションをとりながらチームをスタートさせ、いい雰囲気でできた」。と安堵した。そしてミーティングからテンション高かった事をきくと「目標を明確にして、やるべきこと、意識することをしっかりとパワポで説明したんだよ」と教えてくれた。

 そして「開幕までの準備は、まずは始めの1週間は〝身体を起こす〟こと。こちらは全体の状態を確認してシーズンどう戦って行くかを把握すること。次の1週間でチームのコンセプトをしっかりと身体と頭に落とし込む、その後の2週間はトレーニングマッチを中心に実戦形式で練習して、開幕までの2週間は、試合のサイクルに身体を持って行くこと。コンディションを整えていくという感じですね」。とわかりやすく説明をしてくれた。

体幹練習を見守る樋口監督


 今季は、元日本代表の小野伸二選手がコンサドーレ札幌に復帰、若手のホープ小泉佳穂選手が浦和レッズに引き抜かれた。しかし琉球の課題とする得点力として、J1の経験も豊富な沖縄県那覇市出身の赤嶺真吾選手(37)が加わった。昨年のキャプテン(今季は未発表)、宮古島出身・上里一将選手(34)とのコンビが期待される。

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