ラモス、北澤、中澤、久保… 沖縄に日本サッカーのレジェンド集結

 
水色の「TEAMラモス」と赤の「TEAM赤嶺」。試合前の集合写真=7月30日、沖縄市のタピック県総ひやごんスタジアム

 サッカーJ2、FC琉球による全島サッカー1万人祭りが開かれた7月30日、関連イベントとして、沖縄市のタピック県総ひやごんスタジアムで「酒豪秘伝スペシャルフレンドリーマッチ」と題した特別試合が開催された。ラモス瑠偉さんや北澤豪さん、中澤佑二さん、久保竜彦さんら元日本代表のレジェンドが名を連ねた「TEAMラモス」と、昨年引退した沖縄出身の名プレーヤー、赤嶺真吾さんが率いる「TEAM赤嶺」が対戦し、ピッチを彩った。

コミカルプレーでスタンドに笑顔

 試合は前後半20分ずつ。サッカー好きで知られるラッパー「GAKU-MC」の豪快なヘディングシュートでTEAMラモスが先制すると、TEAM赤嶺も負けじと上里琢文さんが入れ返して同点。前半はさらにTEAMラモスの北澤さんが得点を入れ、2-1で折り返した。

先制点を挙げたGAKU-MC(右)を讃える北澤豪さん(左)や中澤佑二さん(右奥)ら

 後半はラモスさんもピッチ入り。中盤でボールをコントロールした他、試合再開直前に相手チーム選手からのサインの要望にピッチ上で応じたり、わざと相手ともつれて倒れたりしてスタンドから笑いを誘った。両チームが1点ずつを追加し、結果は3-2でTEAMラモスの勝利。試合は終始和やかな雰囲気で進み、会場を盛り上げた。

 MVPは北澤さん。妻が名護市出身で沖縄に馴染みが深く、「半分は琉球魂を持ってプレーした」と笑顔で振り返った。スタンドのサポーターに対して「サッカーで地域を盛り上げていきたいという僕たちの意思を感じてくれたと思いました。今FC琉球は大変な順位だから、こういういろんな力が次に繋がるといいですね」と激励した。

赤嶺らFC琉球に熱いエール

ボールをコントロールするラモス瑠偉さん

 FC琉球の創設に関わり、今回球団からの協力要請に応えて選手の呼び掛け人となったラモスさんは「声を掛けてもらえたらいつでも協力したいと思ってたので、良かったです。OBたちも『沖縄のためなら』『琉球のためなら』とすぐに返事をくれて、本当に感謝しています」と満足そうに語った。

 J2最下位に沈むFC琉球に対しては「自分達を信じて、最後まで諦めずにボールを追い続けることが大事。これまでも琉球は大変な時があったけど、乗り越えてきた。今回も大丈夫だよ」と熱いエールを送った。

赤嶺真吾さん(中央)や中澤さん(左)ら

 FC琉球OBの赤嶺さんも「久しぶりにタピックスタジアムでプレーして、すごく楽しくて、改めてピッチの上は素晴らしい場所だと感じました」と満足げに話した。古巣に対して「この順位にいるチームではないので、今後に期待しています。サポーターの方達も、チームを信じて応援してほしいです」と語った。


長嶺 真輝

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ながみね・まき。沖縄拠点のスポーツライター、フリーランス記者。
2022年3月まで沖縄地元紙で10年間、新聞記者を経験。
Bリーグ琉球ゴールデンキングスや東京五輪を担当。金融や農林水産、市町村の地域話題も取材。

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