FC琉球、2ヶ月半ぶりにホーム白星 新加入FWスレイが大活躍 熊本に2-0

 
激しくボールを競り合うサダム・スレイ(中央、水色)=7月30日、沖縄市のタピック県総ひやごんスタジアム(長嶺真輝撮影)

 今季最多4,537人の観客の前で、5月14日の栃木SC戦以来、2ヶ月半ぶりにホーム戦で白星を挙げた。

 サッカーJ2のFC琉球は7月30日、沖縄市のタピック県総ひやごんスタジアムで6位のロアッソ熊本と今季第29戦を行い、2-0で勝利。白星自体は4試合ぶりとなった。身長191センチでチーム一の高さを誇る新加入のガーナ人FWサダム・スレイが攻撃で大活躍を見せた。通算成績は5勝15敗9分の勝ち点24。依然として最下位の22位のままだが、J2に残留するための最低ラインにいる20位ザスパクサツ群馬との勝ち点差は5から3に縮まった。

空中の主導権握り得点

先制点を挙げた阿部拓馬(中央)を讃える琉球の選手たち

 序盤から攻め込まれる展開が続いたが、今月加入したばかりのスレイが随所に体の強さや高さで存在感を発揮し、ゴールに迫る。すると前半36分、GKダニー・カルバハルのロングボールをスレイが頭で合わせてペナルティエリアへボールを流し、反応したFW阿部拓馬がループシュートでネットを揺らして先制した。

 そのまま1-0で折り返すと、今度はスレイが自ら魅せる。

 後半3分、左サイドの敵陣深くまでボールを運んだMF中野克哉が左足でクロスを上げる。いち早く反応したスレイがペナルティエリア内中央でジャンプ一番、高い打点でヘディングシュートを放ち、ゴール左隅に流し込んだ。これがJリーグでの自身初ゴールとなった。

貪欲にゴールを狙うサダム・スレイ

 試合後、中野は「あのボールで決めてくれるんだ、ていう新たな発見になりました」とスレイの高い能力に感嘆の言葉を発した。試合前から、監督から「スレイがいるから簡単にボールを上げろ」と指示をされていたと言い、今後に向けても「中にいいポイントゲッターがいるので、彼を生かせるボールを供給できるようにしたい」と気を引き締めた。

 スレイも「フィジカルを使って得点するのが自分のスタイル」と話し、この日のように競り合いで負けず、高さで勝負できる自らの能力に自信を持っているよう。「最下位からチームを底上げするために自分は来た。それを全うしたい」とさらなる活躍を誓った。

Print Friendly, PDF & Email
次ページ:

1

2

関連記事

おすすめ記事

  1. 試合後の挨拶で声を詰まらせる琉球コラソンの東江正作監督=2月23日、那覇市の沖縄県立武道館(長嶺真…
  2.  公立大学法人名桜大学(名護市、砂川昌範学長)と、沖縄本島北部の新テーマパーク事業…
  3. 屋那覇島 2015年著者撮影  34歳の中国人女性が「私が買った」とSNSにアップしてから、…
  4. 沖縄本島北部の伊是名村に属する無人島・屋那覇島。周囲は浅瀬で、エメラルドグリーンの海が広がっている…
  5. 座間味島付近の上空で目撃された白い球体=2022年4月28日午前(山本拓海さん提供)  偵察…

特集記事

  1. 練習中も大会本番と変わらない気迫で形を打つ喜友名諒=2022年11月撮影  東京五輪で初採用…
  2. 下地島空港  今年1月、在沖米海兵隊が人道支援・災害救援を目的とした訓練のため宮古島市にある…
  3. OTS台北事務所の與那覇正雄所長=1月9日、台北市内  昨年6月に訪日観光客(インバウンド)…
ページ上部へ戻る ページ下部へ移動 ホームへ戻る 前の記事へ 次の記事へ