国内初「マッスルビーチ」をアラハに 沖縄の強みで健康×観光

 

 運動愛好者の利用や、各種ストリートスポーツチームなどの活動拠点としての利用が進む中、砂浜近くの芝生部分には2019年、鉄棒や平行棒が増設された。これにより、体作りをする人がさらに集まる雰囲気が育っているといい、潜在的な需要の高さを指摘する。

 これらのことから、一部利用者からその一角がすでに「マッスルビーチアラハ」との愛称で呼ばれているといい、グーグルマップ上でも同名で登録されている。自然発生的にマッスルビーチ文化の芽が顔を出しつつある。

安良波公園アラハビーチの芝生部分に設置された鉄棒と、ストリートワークアウトジャパン代表の仲宗根雄三さん=12月14日、北谷町の同公園

 マッスルビーチを作るにあたり、沖縄には有利な点がある。「世界的に有名なマッスルビーチよりも、沖縄のビーチは砂浜から海までの距離が近くて、海に入りやすいのが魅力です」と仲宗根さん。自身がアラハビーチでトレーニングしている動画をSNSにアップすると、海外のトレーニング愛好家からも反響があるなど、可能性と手応えを感じている。「アラハビーチの鉄棒エリアに魅了されて北谷町に引っ越した人もいます」。リゾート開発以外の視点からも沖縄の“美ら海”を活かすことにもつなげられる。

 収益を生み出し、町の財源となることも期待できるという。仲宗根さんは「ロサンゼルスのマッスルビーチは、利用料自体は無料でありながら、有料駐車場や自動販売機などで年間約3000万円の利益を上げているという。ビーチのみならず、周辺にお土産店や飲食店、スポーツウェアショップ、レンタル自転車店、ジムなどが立ち並んでおり、エリアが一体となって活性化していました」と言い、沖縄での実現にも期待を寄せる。

町議会一般質問でも

 12月14日の北谷町議会定例会で、アラハビーチの一部区画をマッスルビーチとして整備・名称化できないか質問した玉城靖規議員は「三密を防ぎながら運動でき、冬場の集客につながる。遊具のある一帯に砂を持ってくるだけでまずは実現できる。公園にある健康器具の利用者も増加しており、本町と相性の良い取り組みだ」とした。

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