市政継続か交代か 来年注目の3市長選

 


 今年も残すところ1カ月余りとなり、沖縄政界では年明け1月から4月にかけて立て続けに予定される宮古島市、浦添市、うるま市の市長選挙に向けた動きが過熱している。

 3市長選とも自民党が推す保守系候補に対し、玉城デニー知事を支援する共産党や社民党などの勢力「オール沖縄」が新人候補をぶつける構図になる見通しだ。候補の人選が固まりつつあり、一つ一つの市長選が玉城知事の任期満了となる22年秋の知事選をにらんだ攻防となる。

 市長選の日程はそれぞれ宮古島市が1月10日告示・17日投開票、浦添市が1月31日告示・2月7日投開票、うるま市が4月18日告示・25日投開票と発表されている。

4年前のしこり残る宮古島


 年明け1月の宮古島市長選は、4期目を目指す自民系現職の下地敏彦市長(74)に、保守政治家として活動してきた元県議の座喜味一幸氏(70)が「オール沖縄」側の候補として挑む構図が固まった。

 座喜味氏がかつての〝敵陣〟から出馬する背景には、前回市長選で保守と革新の双方が分裂し、そのわだかまりが4年たった今も解消されていない島の政治環境がある。


 17年の前回市長選では自民が推す現職の下地氏に対し、市政運営に不満を持つ座喜味氏らが別の市議を擁立。一方、市政奪還のチャンスが舞い込んだ「オール沖縄」も候補者を一本化できず、元県議の奥平一夫氏(71)のほかに社民などが別候補を立てたため、4氏が出馬する混戦となった。

 結果、下地氏がわずか375票差で奥平氏を上回り3選を果たしたが、僅差に終わったことが保革双方に一層の亀裂を生じさせた。しこりは続き、20年6月の県議選では座喜味氏が別の保守系候補に敗れて落選し、革新側も事前の候補者調整が難航した。

 近年の各選挙の傾向をみると、宮古島では保守系の支持層が圧倒的に多い。ただでさえ少数なのに分裂含みの革新勢力にとって、市長選で勝つために保守票の取り込みは必須条件。そこで、同様にしこりが残る保守系の一部と歩み寄り、「反現職」を旗印に結集できる候補として調整がまとまったのが、座喜味氏だった。今回の候補者調整に関わった奥平氏は「妥協すべきところは妥協し、大きな目標のために大同団結すれば勝てる」と語っている。


 今後、政策的な整合性はどうなるのか。市長選の重要争点の一つに、宮古島への陸上自衛隊の配備計画がある。既に警備部隊やミサイル部隊が配備され、来年3月には島の南東部の保良鉱山跡地で弾薬庫の整備が完了する予定だ。計画を進める現職の下地氏に対して、反対の革新が担ぐ保守系の座喜味氏が、どういった主張を掲げるかも注目される。

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