沖縄県の玉城知事「大変遺憾」 北朝鮮の「人工衛星」発射

 
危機管理対策本部会議で発言する沖縄県の玉城デニー知事=24日、沖縄県庁
危機管理対策本部会議で発言する沖縄県の玉城デニー知事=24日、沖縄県庁

 北朝鮮は24日午前4時前に「人工衛星」を発射し、分離した一部は沖縄上空を通過したとみられる。打ち上げは失敗したとされるが、同国は10月にも改めて打ち上げを断行するとしているという。

 発射を受けて同日午前、沖縄県は危機管理対策本部会議を開催した。現状で県内に被害はないとしながらも、玉城デニー知事は「県民に大きな不安を与えたことは大変遺憾と言わざるを得ない」と同国を批判した。

 同国5月にも「人工衛星」を発射したが失敗し、早期に再び打ち上げを試みるとしていた。そして今月22日、24~31日の間に人工衛星ロケットを打ち上げると発表。同期間内で初日の発射となった。

 危機管理対策本部会議で、溜政仁知事公室長は、「午前3時54分にJアラートとエムネットで、ミサイルの発射と避難を呼び掛ける通知があった。県からは、4時2分に防災危機管理課から各市町村へ一斉送信した」と述べた。

 また、「午前4時7分、Jアラートなどでミサイルが通過したことや、不審な物には決して近寄らず警察や消防などに連絡するよう通知があった」と報告した。

 玉城知事は、「政府としては、衛星打ち上げを目的とするものであったとしても、北朝鮮による弾道ミサイル技術を使用したいかなる発射も禁止している関連する国連安保理決議に違反するとのこと」と述べた。

 その上で「沖縄上空を通過するなど、県民に大きな不安を与えたことは大変遺憾と言わざる得ない。今後とも情報収集に当たるとともに、国、市町村と緊密に連携し、県民の安全、安心の確保に全力で努めていく」と強調した。

(記事・写真 宮古毎日新聞)

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