ボリビアで「ミス・オキナワ」選出大会、元ミス熱田さん「オキナワ村知ってほしい」

 

ミスコン出場者にはお金を支給

 日本国内のミスコンと比べると驚きなのが、出場を決めると、住んでいる地域の区から日本円で1万円ちょっとが事前に支給されることだ。出場者はドレスを借りたり、ヘアメイクに使ったりする。さらに驚くのは、質疑応答で聞かれる内容を事前に知っているということ。

 「オキナワ村は今年は何周年ですか?」「オキナワ村の改善のために何がしたいですか?」「オキナワ村を表す料理は何ですか?」などオキナワ村に関する10個の質問が書かれた紙を受け取り、予め準備をするのだという。この質問以外聞かれることはない。

 「南米では結構あるある。知らないと参加者が減るから」が理由だそうだ。

ボリビアの文化を表現したドレス

 ミス・オキナワは、スポーツ衣装、民族衣装、イブニングドレスで3回のウォーキング、質疑応答などの段階を経て審査が進んでいく。

 「大会の前の日にスポーツの衣装が届いた。伝えたサイズよりも小さめでピチピチサイズ。おへそは見えているし、お尻が半分見えそうなくらい」と熱田さん。

 南米では男性は女性のお尻に一番魅力を感じるといい、ボリビアでもTVやCMを見てもやたらと露出が多い服装の女性アナウンサーばかり。胸元やお尻を見せないと誰もニュースを見ないからだというが、その文化がミスコンにも影響しており、露出は主催者側としてはたくさんの観客を呼び込むことが狙いとしてある。

 ボリビアの民族衣装をモチーフにしたドレスでボリビア文化を魅力的に表現し、最後はイブニングドレスを身にまとって堂々とウォーキング。質疑応答の審査は、司会者が質問が入った封筒を運び、出場者はその中から1枚の封筒を選ぶ。封筒を開き、中に書かれた質問に答える。堂々と歩いてアピールしているか、スピーチでハキハキと話しているか、愛想がいいか、などが審査の基準となっている。

ボリビアの民族衣装を表現したドレス審査(右から3番目が熱田さん)

ミス・オキナワの賞金や副賞、レプリカ事件も

 ミス・オキナワは、グランプリ以外にも、Reina de Trigo(小麦の女王)、Señorita Okinawa(セニョリータ オキナワ)と賞がある。オキナワ村がボリビア国の主要な小麦の産地となっていることから「小麦の女王」という賞があるようだ。結果発表の方法は少し変わっている。落ちる人の名前が発表され、名前が呼ばれると観客の視線を浴びながらステージから退場していく。最後に3人だけがステージ上に残り、グランプリを含む3つの賞が発表される。

 熱田さんの出場年は、夜0時以降もコンテストが続き、3時半に終了した。毎年コンテストの終わりの時間が決まっていないため、フェス状態が続き、誰も時間を気にしない。観客はビールを飲みながら、ダンスを踊って楽しんでいる。まさに南米らしさ全開である。

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