くるくる無重力!?「ラート」の世界を広げる~上地陽史さん~
- 2020/10/31
- エンタメ・スポーツ
きっかけは“目立ちたい”
小中高と野球部の上地さん。琉大入学まではもちろん知らないスポーツだった。
「最初はダンス部に入ろうと思っていました。でも一緒にダンスをやろうと思っていた友達が(入学時のオリエンテーションで見た)ラートをしたいと言い出して。ただラートをやっている人の中にもダンスをやっている人もいたので、まあいいか、という感じで(体操部に)入りました」
まるでサーカスのようなアクロバティックな動きも魅力のラート。「直転」や「斜転」などの種目があって技の難易度や美しさを競う。大学3年時の全国大会、インカレでは団体、個人で優勝するほどまでに腕を磨いたが・・
「インカレと言ってもラートの参加校は全国4,5校で、年代的にもライバルがいないだけでした。ちょっとは嬉しかったんですけど、どちらかというと申し訳ない気持ちでした(笑)」
“楽しいラート”を目指して
ユニークなこと、目立つことが好きだと語る上地さんにとって、一番の晴れ舞台は大学の学園祭だった。そこで喜ばれたり、喝采を受けたことが現在の土台となっている。
「ラート以外にもマットを敷いてバク転とか練習ができたんですよ。一応体操部なので。音楽に合わせてパフォーマンスをつくるというのが楽しかったんです。”パフォーマンス”としてのラートが楽しいという感じです」
体操競技の一つとして、ラートの大会でも規定の技や難易度による得点が決められているが、上地さんにとってのラートの魅力は「その枠から外れた部分」だ。
「大会の競技が終わった後にデモンストレーションの部というのがあるんですよ。出し物みたいな。そこに自分も出るようになって、もうむしろそっちがメインのようになりましたね」
去年4月、秋田県でラートの世界大会が行われた。選手として出場はかなわなかったものの、上地さんのユニークな演技を知る関係者から推薦を受け、試合の合間にパフォーマーとして参加することができた。自分をハムスターのアニメキャラクターに、ラートを回し車に見立てた。
「見ている方にもすごく楽しんでもらえました。(その手応えは)僕にとっては大きな出来事でした」
映像提供:竹園孝太朗さん