「離島の課題解決、振興へ」 沖縄県と県議会へ32項目要請 美ぎ島美しゃ市町村会

 

 宮古、八重山圏域5市町村の首長らで構成する「美(か)ぎ島(すま)美(かい)しゃ市町村会」(会長・座喜味一幸宮古島市長)が31日、沖縄県庁へ照屋義実副知事を、県議会へ上原章副議長をそれぞれ訪ね、共通して抱える課題や各自治体における問題などを解決、振興発展を図るよう要請した。

 今回要請したのは全部で32項目。共通の課題としては▽航空燃料の安定的な確保▽海岸漂着物の処分▽石油製品(ガソリン)価格低減への支援―など8項目を求めた。
 
 「航空燃料の安定的な確保」では、国内で航空燃料の供給が不足していると指摘。離島でも国内外の路線の増便などを推進する上で、重要として要請した。さらに、供給不足が続けば、空路が主要な移動手段となっている離島の生活に大きな影響が生じることを懸念した。

 海洋漂着物の処分について、座喜味会長は「観光や漁業を含めて非常に影響が大きな課題。地元ではボランティアや市町村で一生懸命取り組んでいるが、負担が大きい。県として取り組んでほしい」と求めた。
 
 宮古島市は、離島や山間地といった交通条件などが通常より不利な地域を支援する「辺地対策事業債」の対象に一般廃棄物の処理施設をすることなど5項目を要請した。
 
 石垣市は、市北部・西部地区に住んで通学困難な高校生への支援など5項目を要請。中山義隆市長は「高校や特別支援学校は南部に集中しており、北西部から高校に通おうと思ってもバスで1時間半ほどかかる。路線バスの本数も少ない」と窮状を訴えた。

 多良間村、竹富町、与那国町も、それぞれ要望を提出して県の支援を求めた。照屋副知事は「県も改めて、離島振興の重要性を実感している。生活基盤の整備や条件不利性の克服、持続可能なコミュニティの形成や産業振興、地域経済の活性化を図っていく」などと応じた。


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