安全保障環境の厳しさ強調 木原防衛相、玉城知事と会談
- 2024/2/19
- 政治
木原稔防衛相は16、17日の日程で沖縄本島を訪問し、17日には県庁で玉城デニー知事と会談した。また、これに先だって、米軍基地に関連する自治体の首長らとも意見交換をした。玉城知事との会談は冒頭のみ公開されたが、互いがそれぞれの主張を述べ合う側面が強く、改めて国と県政の意思疎通の細さを印象付けた。
木原防衛相は玉城知事に対して、米軍基地負担の軽減に着実に取り組むと述べる一方で、厳しい安全保障環境について指摘。「地元の皆さんに丁寧に説明しながら、県民の皆さんの命や暮らしを守るために、必要な部隊などの整備や訓練、演習を進めたい」と強調した。
地元の自治会などから反対の意見が出ている、うるま市での陸上自衛隊訓練場計画については「うるま市の中村正人市長や自民党の沖縄県連とも意見交換をし、厳しい要望をいただいた。重く受け止め、改めてさらに検討を行うよう指示した」と説明した。
玉城知事は、「米軍基地返還を求めているところに、自衛隊の増強が重なると、県民がどうしても不安を高めてしまうことは拭えない」と述べた。
うるま市での計画については、「3日前に、沖縄防衛局から県に説明があったばかり」と不快感をあらわにして、地元の意向を尊重するよう求めた。
米軍普天間飛行場の辺野古移設については、「直ちに工事を中断し、問題解決に向けた対話に応じてほしい」と従来からの主張を改めて述べた。
これに対し、木原防衛相は「日米同盟の抑止力と、普天間飛行場の危険性を合わせて考えると、辺野古移設が唯一の解決策だと考えている。今後とも、玉城知事をはじめ、今日のような直接の対話や丁寧な説明をしながら、着実に進めていく」と語った。