空港施設の機能強化要請 宮古、石垣など沖縄県内の離島5市町

 
玉城デ知事(右から2人目)に要請書を手渡す石垣市の中山義隆市長(同3人目)と宮古島市の嘉数登副市長(右端)ら=1月29日、那覇市

 沖縄県内の離島空港が所在する宮古島市や石垣市、与那国町などの5市町は1月29日、那覇市の自治会館で玉城デニー知事に対し、空港施設の早期の機能強化を要請した。

 政府は、特定重要拠点空港・港湾を選定し、有事の際の自衛隊や海上保安庁の活動展開や国民保護活動に備えて整備する。沖縄では宮古や石垣、久米島など7空港のほか、5港湾が有力候補とされており、地元自治体への説明や協力要請を進めている。

 玉城知事への要請では、石垣市の中山義隆市長が5市町からの要請文を読み上げた。その中では、能登半島地震で被災地の道路が寸断され、救助や物資輸送が迅速に提供できていない状況や、ロシアによるウクライナ侵攻を契機として安全保障への懸念が高まっている情勢などを指摘した。

 その上で、「観光客の受け入れ態勢拡充や経済振興の観点だけでなく、災害時や国民保護を含めた体制を構築するため、滑走路延長や誘導路、エプロン拡充など、空港施設の機能強化に向けた調査の実施について早急な予算措置を講ずること」を求めた。

 これに対し、玉城知事は「空港の機能拡充ついては、就航する航空会社の意向の確認や整備に伴う技術上や環境上の課題、空港用地拡張に対する住民合意など、今後の検討課題と考えている」と述べた。

 昨年11月に政府関係者から説明を受けた、池田竹州副知事は「関係法令などとの整合性や、予算などの詳細が明らかにならなかった。その時点では、(空港の)民間利用への影響などに明確な説明がなかった。予算は沖縄振興予算に計上するとの説明はあったが、振興予算全体への影響には明確な答えがなかった。それらの点について、政府に確認を引き続き行っていく」と説明した。


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