「島立ち」した高校生に金融セミナー トラブル回避の方法など
- 2024/1/31
- 社会
沖縄県内で高校がない離島から沖縄本島へ進学した高校生が住む那覇市の「群星寮」(沖縄県立離島児童生徒支援センター)。「15の春」と言われる島立ちで親元を離れ、寮生活を送る生徒たちが金融トラブルを避けることができるよう、同寮の高校2年生を対象に専門家がセミナーを行った。
講師として、生徒たちに教えたのはSMBCコンシューマーファイナンスの安田航佑主任で、テーマは「~キャッシュレスって何?~」。生徒たちがキャッシュレスを使って買い物をする機会が増えているためで、①キャッシュレス決済とはどんなものか②キャッシュレス決済に伴うトラブルーを丁寧に説明した。
沖縄在住4年目という安田主任は、「もうすっかり体が沖縄に慣れて。きょうは寒いですね」「タコライスや読谷のやちむん(陶器)、ドライブが好き」などと話して生徒たちの緊張をほぐしながら、キャッシュレスについて説明を進めた。
セミナーは、講師が話すだけでなく、「キャッシュレス決済って、どんなものがありますか?考えてみましょう」「メリットどデメリットは?」などの問いに生徒が答える「対話」も盛り込まれたもの。生徒たちも元気よく答えていた。
また、トラブルに巻き込まれないための方法も紹介。▽メールやSMSのリンクを不用意にクリックしない▽IDやパスワードの使い回しを避けるーなどが説明された。安田主任は「仕組みとメリット、デメリット、よく確認をして利用することが大事。皆さんの生活に役立ててほしい」と力を込めた。
群星寮で生徒を指導している津波古章吾主任専門職員は、セミナーの意義について「生徒たちは島の親元から離れてきて、自分でお金の管理、買い物もしている。お金の使い方や金銭感覚が必要」と語る。同セミナーは、生徒たちが帰寮後の学習時間を使って行った。
SMBCコンシューマーファイナンスでは、このほか沖縄本島内の高校では対面で、離島の中学校にはオンラインで金融講座を実施している。