食品を直接消毒で県物流“世界的優位性”を 津梁貿易の金城拓真氏が提言

 
津梁貿易 金城拓真社長

 アフリカや中国などで主に貿易事業を展開する津梁貿易株式会社(那覇市、金城拓真社長)と、人材派遣業の株式会社HumanSupport(那覇市、粟國英雅社長)からなる共同事業体「津梁クリーンパートナーズ」はこのほど、農作物や加工品などに直接除殺菌が可能な「過酢酸製剤」を沖縄県内に初めて導入した。

 新型コロナウイルスが猛威をふるう中、「防疫」という新たな視点から世界の貿易拠点として沖縄がイニシアチブを取り、先進的な防疫モデルを各国に輸出していこうという構想がある。アフリカを中心にビジネスを展開し、年商400億円を上げる津梁貿易の金城社長が独自の視点で提言する。

那覇空港の国際貨物「ゼロ」

 沖縄地区税関が10月に発表した資料(速報値)によると、那覇空港の9月の国際貨物取扱量はゼロだった。国際線の全便運航停止を受けたもので、3月時点では積込量が3586トン、取卸量3850トンだったものの、4月になると積込量43トン、取卸量40トンと、桁が2つ変わるほど激減、5月から10月現在に至るまでゼロが続き、沖縄の空の国際物流は全く機能していない。

沖縄地区税関資料より

 一方で海も含めた物流全体はどうか。コロナ前後での貿易額の変化は少ない。同じく沖縄地区の8月の税関管内貿易概況(速報値)で、輸出額は2カ月連続増加し、輸入額は2カ月ぶりに増加するなど回復傾向にある。

 対前年比同時期でも輸出額は2.2倍、輸入額は1.4倍だ。しかしながら輸出入共に増加している品目は機械類が中心で、輸出では「果実及び野菜」が約65%減、「肉類及び同調製品」が約59%減、輸入では「肉類及び同調製品」が約44%減だった。一方で「穀物及び同調製品」の輸入額は約21%増だった。

沖縄地区税関資料より

 全体を通して見ても、食品関係の輸出入は減少していることが分かる。

年商400億のアフリカンドリーム

 同事業を行う津梁貿易社長の金城氏は、留学先の韓国でできた友人が縁となり、韓国の中古車をアフリカ南西部・アンゴラに輸出したことがビジネスの第一歩だった。2003年のことだ。それからタンザニア、ザンビア、ルワンダ、マダガスカル、コートジボワールなどアフリカ諸国を中心に事業を展開。今や運送業、建設業、広告代理店、鉱山経営など約50社、グループ全体の年商は400億円ともいわれる。

 1月下旬にタンザニアから別事業で東京に来ている最中に新型コロナウイルスの影響で戻れなくなった。日本国内以外に身動きが取れない状況の中、この事業を始めたのは8月中旬だ。沖縄県内ではもともと、県庁を相手にしたコンサル業務や物流面の改善事業に携わっており、いかにして沖縄の商品を国内外に効率よく行き渡らせるかを考えてきた。

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