「沖縄のために何かしたい」退団する阿部拓馬・一問一答 FC琉球
- 2023/11/25
- エンタメ・スポーツ
サッカーJ3のFC琉球は25日、今季のホーム最終戦を行い、FC岐阜に0ー1で敗れた。試合後、今シーズン限りでチームを退団するFW阿部拓馬(35)がメディアの取材に応じた。
2010年にJ2の東京ヴェルディでプロデビューし、12年には40試合に出場して18得点を挙げた。その後、ドイツのVfRアーレンやJ1のヴァンフォーレ甲府など国内外でプレーし、2020年に琉球に入団。同年のシーズンは31試合に出場して13得点を挙げるなどストライカーとしての類稀な能力を遺憾無く発揮したが、22年にはシーズン途中に左足のアキレス腱断裂の大怪我を負うなど苦しい時期もあった。
阿部の一問一答は以下。
金監督のサッカー「突き詰めるなら時間必要」
ーーー今日の試合を振り返って。
「まず結果が第一だったのと、加えて見てる人に対してどういうサッカーを見せられるかということの、二つのポイントがありました。結果は残念だったんですけど、内容は良い時間、悪い時間がありました。監督が鍾成さんになり、やりたいサッカーができてる時間もあった。そこで点を取れていれば結果も変わったと思います」
ーーー自身は中盤で溜めをつくっていたが、なかなか攻めるスペースがなかった。相手の守備の印象は。
「相手の守備どうこうよりも、自分たちのボールの運び方だったり、溜めの作り方だったり、どこから攻めるかというのがちょっとチグハグなところがありました。完成度の話になると思うんですけど。もうすぐシーズンも終わりますけど、このサッカーを突き詰めるなら、もっと長い時間が必要かなと思いました」
自身最長の4シーズン所属「楽しかったのと怪我の半々」
ーーー自身にとってはFC琉球で最後のホーム戦となった。どんな思いだったか。
「4年間いたので、試合前は『最後だな』と自分でも思っていたんですけど、試合が始まったらいつも通りでした。良くも悪くも、いつも通りでした」
ーーー琉球では多くの華麗なゴールを決めた一方、怪我に苦しんだ時期もあった。4年間を振り返ってみて。
「4年間、楽しかったです。思い返したら、楽しかったのと怪我(に苦しんだの)と半々ぐらいですかね。怪我をしていなければ、FC琉球と一緒に歩んできた4年間がもう少し違うものになったのかなっていう思いもあります。でも『それは仕方ない』ていう思いもあり、半々の気持ちです」
ーーー最後にアウェー戦が残ってる。どんなプレーを見せたいか。
「やっぱり結果にこだわること。さっきも言ったように、内容も突き詰めてやっていかなきゃいけないと思っています。結果と内容の両方。最終戦ということに関係なく、いつも通りやりたいです」
「沖縄は全部好きですね」
ーーー自身にとってFC琉球はどういう存在か。
「1チームっす(笑)。(これまで所属したチームの中で)一番長くいたので、FC琉球というよりも、やっぱり沖縄に対する思いが強いですね。FC琉球と沖縄ってイコールみたいなところもあるんですけど。でも何て言うんだろう。FC琉球はプロサッカーチームだから結果を求めなきゃいけない。そういう意味ではどのチームに行っても懸ける思いは同じで、強い思いを持ってやってきました。やっぱり、沖縄県に対しての思い入れがあります」
ーーーいずれ沖縄に貢献したいという思いもあるのか。
「それはすごい思ってます。沖縄のために何かしたい。サッカーじゃなくてもいいんですけど。FC琉球と一緒にやるのか、別なのか分からないですけど。そういう枠組みじゃなくても、沖縄県全体のために何かしたいという思いが強いです」
ーーーまた沖縄に帰ってくるかも?
「そうですね。また住むかもしれない。永住するかもしれない(笑)。それくらい沖縄が好きです」
ーーー住み心地がいいのか。
「気候がまず違うじゃないですか。住み心地だったり、人ももちろん好きです。今までで一番長い4年間いたので、仲良くなった人も多い。全部(好き)ですね」
ーーー琉球のサポーターにメッセージを。
「サポーターはアウェーでも、遠い所でも絶対に来てくれる方は来てくれました。ホームでも、J3に落ちたり、すごい内容が良くない時期でも足を運んでくれる方がたくさんいた。もちろんJ1とかJ2の方がサポーターの数としては多いですけど、そういうのは関係なく、僕個人としても、チームとしても、サポーター一人一人の思いを大事にしなきゃいけないと思っていました。だから最後まで選手たちはそれに応える。最後までそういう姿を見せたいです」