金監督「今年の力がそのまま出た」 FC琉球、ホーム最終戦を0ー1で敗れる
- 2023/11/26
- エンタメ・スポーツ
サッカーJ3で17位のFC琉球は25日、沖縄市のタピック県総ひやごんスタジアムで10位のFC岐阜と今季第37戦を行い、0ー1(前半0ー0、後半0ー1)で敗れた。今季のホーム最終戦を白星で飾ることはできず、通算成績は12勝19敗6分の勝ち点42となった。順位は暫定17位のまま。
琉球は12月2日にアウェーで福島ユナイテッドFCと今季最終戦を行う。J3残留は既に決まっている。
GKカルバハルが痛恨のパスミス
試合は序盤から苦しい展開だった。琉球と同様に前線からプレッシャーを掛けてボールを奪い、パスで繋ぐ攻撃を得意とする岐阜に押し込まれ、度々チャンスをつくられる。DF柳貴博とDF高安孝幸が駆け上がるサイド攻撃に活路を見出して反撃に転じる時間帯もあったが、ゴールを割れずにスコアレスで折り返した。
後半も入りから相手ペースで試合が展開した。枠内へのシュートをなんとか跳ね返し続けていたが、痛恨のミスが出てしまう。
後半23分、それまで何度も好セーブを見せていたGKダニー・カルバハルが自陣ペナルティエリア内から相手選手にパスをするような形でミスキックをしてしまい、ボールを受けた選手にミドルシュートを突き刺されて均衡を破られた。
終盤はゴール前にクロスやロングボールを送り続け、キャプテンのFW野田隆之介や、途中出場のMF富所悠がペナルティエリア内からシュートを放ったが、いずれもネットを揺らせず。最後まで追い付くことはできなかった。
野田主将 最終戦は「絶対勝つ」
「この1年間はサポーターにとって良い年ではなかった。その中でホーム最終戦は非常に大事な試合だったのですが、今年の力がそのまま出てしまったゲームだと思います」
試合後の記者会見、金鍾成監督は冒頭の総括で試合をそう振り返った。さらに「苦しい状況の中で選手たちは(やりたいサッカーを)やろうとはしていたけど、実際にそれがアクションとして見てる人たちに伝わらない。力自体がそれくらいしかない。そこの立ち位置からまたスタートしていくしかないということです」と厳しい言葉を続け、硬い表情を浮かべた。
一方、その後に選手やチームスタッフと共にピッチに戻って開かれたホーム最終戦のセレモニーでは、ファンを前に「来年度に向け、必ず違う姿になってまた皆様の前でプレーしようと思っています。我々の姿が変わり、我々のサッカーが見たいと思った時にスタジアムに来てください。その時に皆さんと一緒に楽しみ、エキサイティングして、喜びを分かち合いたいと思います」と力強く決意を述べた。
厳しいシーズンとなった今季も残り1試合。次戦に向け、野田は「絶対勝つ。それしかないです。来年に向けてつながるかどうかは分からないですけど、一人一人の選手にとって大事な試合になると思います」を自らに言い聞かせるように語り、勝利を誓った。
セレモニー中、スタンドの応援団席には「一歩ずつ、着実に、みんなで進んでいきましょう」と書いた横断幕が掲げられた。「1年でのJ2復帰」を掲げながら、J3でも低空飛行を続けたシーズンも応援で声を枯らしてきたサポーターたちのためにも、最終戦はなんとしても白星で締めくくりたい。