沖縄県の玉城デニー知事、台湾を訪問

 
沖縄県の玉城デニー知事は、「台湾日本関係協会」などを訪れた=24日(写真提供・沖縄県)

 沖縄県の玉城デニー知事は、23日夜から台湾を訪問している。24日には、台湾の日本に対する窓口機関である「台湾日本関係協会」、産業技術の交流にあたる「台日産業技術合作促進協会(TJCIT)」などを訪れた。玉城知事の台湾訪問は25日まで。

 当初、県は早ければ9月にも知事による訪台を計画して台湾側にも伝えていたが、8月の時点で「今年度内」に軌道修正。「(来年1月に予定されている)総統選に近くない時期の方が、お互いに余裕を持って対応できるのではないか」としていた。

 訪台のタイミングについて、玉城知事は10日の定例会見で「今年度中に台湾を訪問したいと考えていた。台湾との交流は、コロナの世界的なパンデミックで中断、停滞していた。今回の訪問を契機に、交流を再び活性化させたい。総統選に関連する意図や目的はないと伝えている」と説明している。

台日産業技術合作促進協会(TJCIT)の黄重球理事長(右)と玉城知事=24日(写真提供・沖縄県)

 ただ、訪台期間中の24日は台湾総統選の立候補届け出の最終日。野党候補の一本化が不調に終わったことが明らかになるなど、総統選に向けて台湾の政治が大きく動く中での台湾訪問となった。

 玉城知事は今年4月から、地域の緊張を和らげるためとして「地域外交室」を県庁内に設置。7月に中国とのビジネスを促進する「日本国際貿易促進協会」(会長・河野洋平元衆議院議長)に同行する形で北京を訪問した際は、中国の李強首相と面談した。

 一方、今回の訪台で玉城知事と台湾側の公的な行政・政府関係者との面談は予定されていない。玉城知事は10日の定例会見で「あくまでも、経済や文化の交流について再構築を図り、観光、経済、人流などについて活性化を図っていくことが目的」と述べている。

 


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