FC琉球、痛い引き分け 甲府に1-1

 
後半26分、頭で押し込み先制点を決めるFC琉球の上原慎也(右)=5月21日、タピック県総ひやごんスタジアム

 ホーム連勝を目指したが、最後の最後で引き分けに持ち込まれてしまった。

 サッカーJ2のFC琉球は5月21日、沖縄市のタピック県総ひやごんスタジアムで7位のヴァンフォーレ甲府と今季17節を行い、1-1(前半0-0、後半1-1)で引き分けた。琉球の通算成績は3勝5分け9敗で勝ち点は14。順位は一つ上がり20位。

格上の隙を突いた1

 J1経験がある甲府は、J2でも常に上位に位置するチームだ。選手全員がアグレッシブにボールに絡み、ゴールを狙う。相性も悪く、対戦成績は1勝5敗と苦手な相手だ。

積極的にボールに絡みに行く琉球の選手たち

 風上に立った前半の序盤こそハイプレスでボールを奪い、ロングボールでチャンスをつくれた。だが甲府は琉球のプレッシャーに徐々に慣れ、落ち着いてボールを回すようになっていった。ペースを握られ、攻められる展開が続いた。

 甲府の猛攻が続く後半。「攻め急いでしまった。ペースが乱れかけていたので、立ち直そうとしていた」と吉田達磨監督(甲府)は振り返る。26分、甲府が2選手の交代準備を進めていた時に深く攻め込み、コーナーキックのチャンスを得る。上里一将のクロスは相手に弾かれたが、こぼれ球をMF中野克哉がペナルティーエリア付近で拾う。中野はゴール前に駆け出すFW上原慎也に素早く反応し、短い浮き球のパスを出すと、上原が頭で押し込み先制点を奪った。

最終盤で出た守備の綻び

 直近2試合は失点0に抑えるなど、課題だった守備は改善してきている。甲府に対しても球際の強さを見せていたが、最後の最後で守備の綻びが出てしまった。

 先制後は相手の猛攻を受け、自陣でボールをかき出し続けるだけの苦しい展開。後半38分には守備の要のDF李栄直が、DF大森理生と交代でピッチを抜けた。

試合終了のホイッスルが鳴り、ピッチに倒れ込む上原慎也

 アディショナルタイムに入ると、あっけなく失点してしまう。相手に深く攻め込まれた際に、ペナルティーエリア内にフリーの選手をつくってしまい、クロスボールを簡単に決められてしまった。DF沼田は「集中して守れていなかった。守備の意識のズレが生じてしまった」と悔しそうに振り返った。

見えた攻撃の形

 悔しい引き分けとなったが、収穫も大きかった。先制シーンには、中野がボールを持った時に上里から「上げろ」との声があり、上原は「カズさん(上里)の判断、(中野)克哉の判断があったからゴールできた。得意な形でゴールが奪えているし、得点の形が見えてきている」と手応えを示した。

ドリブルで切り込み、シュートを放つMF中野克哉(左)

 喜名哲裕監督が新型コロナウイルス感染症の療養中のため、前節に続き指揮を執った倉貫一毅ヘッドコーチは「勝ち点3を逃してしまった。非常に痛い失点だ。相手もボールを保持するチームで琉球と感覚は似ている。もう少し守備をコンパクトに、そして前で攻めたかった」と反省を口にした。

 いまだ勝ち切るサッカーを体現できていない琉球だが、守備も徐々に改善し、理想のゴールも生まれている。次節は25日に21位の大宮アルディージャとアウェーで対戦。上原は「得意な形の他にも、僕がつぶれ役になって他の選手を生かすプレーなど色々できる。しっかり勝って、降格圏を脱したい」と勝利を誓った。

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