沖縄県の観光収入、過去2番目の高水準 2022年度

 
昨年度の県観光収入は、過去2番目に高い水準を記録した=30日、北谷町のアメリカンビレッジ

 沖縄県は31日、2022年度の観光収入は、速報値で前年度比4210億円(144%)増の7134億円となったと発表した。これまでの過去最高である18年度の7340億円に次いで2番目に高い水準を達成した。県は、昨年度の観光収入が高水準となった主な要因として、県内旅行者1人当たりの消費が増加したと分析している。

 県は、このほかの要因として、旅行者の変化についても言及した。消費単価が高いリゾートホテル利用客、長期滞在が期待できる新婚旅行者、離島訪問者らが増加したという。人泊数は同93.5%(1047万人)増の2167万人泊、県全体の入域観光客数は677万4600人だった。

 県の宮城嗣吉文化観光スポーツ部長は同日、県庁での記者会見で「観光地巡りや沖縄料理を楽しむ旅行者の売り上げが増加している。全国旅行支援の後押しを受け、何かの目的志向の旅行者が増加したことなどが、1人当たり消費額増加の背景にあると推測している」との考えを示した。

 会見では、今年1~3月の期間に県内の13市町村で実施されたサッカーキャンプについて、速報値として20億8000万円の経済波及効果があったことも併せて発表した。今年は3年ぶりの有観客開催となり、無観客で実施した昨年の5億6000万円に対し約3.7倍増となった。

 今年は、Jリーグのクラブチームなど合計24チームがキャンプを開催。経済波及効果は、キャンプを実施したクラブチームによる各種支出と見学客による消費支出から試算した。

 県は、冬場の観光客誘致を増やす施策の一環で、サッカーキャンプを目的とした観光客の増加および経済効果の向上等を図っている。県の「サッカーキャンプ誘致事業」では、国内外サッカークラブチームへキャンプの誘致や芝生環境の整備といった、受け入れ体制の強化などを実施している。

(記事・写真 宮古毎日新聞)


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