キングス、シーズン後半戦に向け練習公開 復帰が迫る渡邉飛勇の元気な姿も
- 2023/1/27
- エンタメ・スポーツ
プロバスケットボールBリーグ西地区の琉球ゴールデンキングスが1月26日、沖縄市の沖縄アリーナサブアリーナでメディア向けに練習を公開した。28、29の両日にアウェーの群馬クレインサンダーズ戦に向け、実践的な練習を重ねた。メンバーの中には前日から全体練習に合流したばかりの渡邉飛勇の元気な姿もあり、ケガからの復帰が迫っていることをうかがわせた。
この日の練習は午後2時から2時間ほど。トランジションや5対5のメニューでは選手たちが積極的にコミュニケーションを取り、アリーナが熱気であふれた。後半はポジションごとに分かれ、細かい動きやスキルを確認した。
形になってきたチームバスケ 合流選手も融合を
西地区5連覇中のキングスだが、今季は松脇圭志、ジョシュ・ダンカンら新加入選手や怪我から復帰した選手らのフィットに時間を要し、12月から勝ったり負けたりが続いて現在は23勝9敗の地区4位。地区1位の島根や2位広島など他チームのレベル向上もあり、若干の苦戦を余儀なくされている。
しかし大黒柱であるジャック・クーリー不在で勝利したホームでのFE名古屋戦、アウェーで1勝1敗で終えた中地区2位の川崎との2連戦と、直近の3戦ではチームのケミストリーが目に見えて高まってきている。
昨年11月、昨シーズン途中に負ったケガから復帰し、最近は攻撃をコントロールするボールハンドラーとして存在感を強めている牧隼利は「ここ数試合はあまり勝率は良くないと思いますけど、時間帯で見たら自分たちがやりたいボールをシェアするバスケットができている時間帯が以前より増えているように感じています」と評価する。
各選手が様々な役割を担う「ポジションレス」を掲げる今季のキングス。個に頼らず、チームで戦う戦術だ。2戦とも接戦となった21、22の両日にあった川崎戦を「結果は1勝1敗でしたが、すごくエラーが少ない2試合ができて、光明が差した」と振り返る桶谷大ヘッドコーチ(HC)も「自分たちがやるべきことが見えてきた」と好感触を示す。
今後、ビッグマンの渡邉やフィリピン出身のアジア枠選手であるカール・タマヨの合流も見込まれるが、指揮官は「今出来上がってきているスタイルがベースになるので、融合させることが重要になります。コミュニケーションを細かく図っていきたいです」と見通した。
群馬戦、天皇杯準決勝へ意気込み
今季初の対戦となる群馬には、昨季までキングスで活躍した沖縄出身の並里成が所属している。盟友とのポイントガード対決に向け、岸本隆一はこう語った。
「成が速攻に持ち込む展開はどうしても抑えたいポイントです。長い時間マッチアップすると思うので、そこはケアしたい。ただ、やっぱり一番はお互いが100%の力を出すことだと思います。2人だけの感じる部分は絶対にあると思うので、その空気感を楽しみながら、最後はしっかり試合に勝てるようにしたいです」
2月15日には、日本代表ガードの河村勇輝を擁する横浜ビー・コルセアーズとの天皇杯全日本選手権準決勝も控えるキングス。群馬戦を含め、それまでにレギュラーシーズン6試合を戦う。天皇杯初優勝を狙う桶谷HCは「選手にも、この6試合でいかに自分たちが勢いを付けるプレーができるかが重要という話をしました。しっかり勢いを付け、横浜戦を迎えたいです」と意気込みを語った。