沖縄振興予算2679億円  2年連続で3千億円割れ

 
沖縄県庁

 政府は23日、2023年度の沖縄振興予算案として2679億円(前年度比5億円減)を閣議決定した。使途について県や市町村の自由度が高い一括交付金は、前年度から3億円減の759億円となる一方、沖縄の自立的発展に資する市町村や民間の事業に国が直接給付する沖縄振興特定事業推進費は85億円となり、前年度から5億円増えた。

 沖縄振興予算をめぐり、政府は2013年に故安倍晋三首相(当時)が仲井真弘多知事(同)に対して表明した通り、21年度まで3000億円台を維持してきた。その後、期限が過ぎた22年度以降は、3000億円を2年連続して割り込んだ形となる。

 内閣府は、8月の時点で2798億円と防災・減災・国土強靱化のために使用する金額を示さない「事項要求」で振興予算の概算要求を行っていたが、予算案で減額された。

 今回の予算案では、新たに「沖縄型スタートアップ拠点化推進事業」に1億900万円を盛り込んだ。県内のテレワーク施設などをスタートアップ集積拠点とし、その施設で実施するスタートアップ支援の取り組みを支援する。県内バイオベンチャーなどに対する、研究開発および事業化・商品化に必要な経費補助も行う。

 また、「強い沖縄経済」の実現に向け、「農林水産物・食品の販売力強化支援事業」として9600万円を新たに計上した。県内の農林水産業者や食品製造業者と観光事業者などをつなぐことで、関連産業の活性化を図るとともに、新商品の開発や新ブランドの展開などを推進する。

 このほか、県産酒類に係る酒税の軽減措置が段階的に廃止されることに対応するため、厳しい状況に置かれている県産酒類製造業者の自立化を支援する調査費用として、新規事業で1億4000万円を確保した。経営基盤の構築や海外展開に向けた調査を行う。

 「沖縄子供の貧困緊急対策事業」には、前年度比約1億円増の16億8100万円を計上した。離島市町村が、それぞれの実情に応じて行う条件不利性の克服・地域の持続可能性の維持向上に向けた事業などを支援する「沖縄離島活性化推進事業」では、前年度と同額の24億8000万円を確保した。

 玉城デニー知事は、予算案の閣議決定を受け、「一括交付金について今年度と同水準が確保され、一定の配慮がなされたと認識している。振興予算と税制を積極的に活用し、沖縄の自立的発展と県民一人一人が豊かさを実感できる社会の実現に向けて全力で取り組んでいく」とコメントした。

(記事・写真・図 宮古毎日新聞)

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